1. 理論: 耐熱性ポリマー材料の熱膨張・収縮制御
(2015年12月2日 10:30〜12:30)
最近、電子・光学デバイスの高性能化・高機能化・軽薄短小化の動向が激化していますが、これに対応すべく高性能耐熱樹脂材料の研究開発が国内外で増々活発化しています。現在工業化されている超耐熱性樹脂のうち最も信頼性の高い高分子材料の代表格はポリイミドであり、すでに様々な用途で電気絶縁材料として適用されています。最近では用途によっては耐熱性に加えてより高度な熱・吸湿寸法安定性が必須要件となっています。更に、従来のポリイミドが有していなかった複数の特性を同時に有する、高度にカスタマイズされた多機能性ポリイミド材料を求める声が年々高まっています。
本セミナーでは、熱・吸湿寸法安定性を中心にして、用途毎に異なる複合的要求特性を如何にして達成するか分子設計上のアイデアについて提案し、私共が開発した低熱膨張性耐熱樹脂の事例について紹介いたします。
- 高度な寸法安定性を有する耐熱樹脂の必要性
- 低熱膨張特性発現因子とメカニズム
- 絶縁膜/銅箔積層体における残留応力
- 熱膨張特性および分子配向の評価方法
- 分子構造、分子量および製造条件による影響
- 低熱膨張特性とその他の要求特性の両立に向けた方策
- 低熱膨張特性と低吸湿膨張性
- 低熱膨張特性と熱可塑性
- 低熱膨張特性と溶液加工性
- 低熱膨張特性と透明性
- 高寸法安定性耐熱樹脂の将来展望
2. 事例: 車載用パワーモジュール封止材に求められる成形収縮性とその改善事例
(2015年12月2日 13:15〜14:45)
- パワーモジュール用封止材に対する要求
- パワーモジュールの反りと耐熱性試験について
- 封止樹脂組成とパッケージ反りと発生応力のコントロール
- 封止樹脂の特性コントロールについて
- フィラー量の調整
- フィラー種類の変更
- ガラス転移温度の調整
- 低応力添加材の導入
- 車載モジュール用樹脂の実際例
- 特徴
- 特性
3. 新技術: 負熱膨張フィラー配合による樹脂の体積変化抑制
(2015年12月2日 15:00〜16:30)
現在樹脂の熱膨張抑制には、熱膨張係数の小さなSiO2 (シリカ) がフィラーとして用いられています。しかしながら、温めると縮む、負の熱膨張材料を用いれば、ホスト材の熱膨張をゼロやマイナスの値に自在に調整可能です。
本セミナーでは、種々の負熱膨張材料、特に私共が開発したビスマスニッケル酸化物と、それらを用いたゼロ熱膨張コンポジットの研究を紹介します。
- 負の熱膨張率を持つ材料と熱膨張測率の測定方法
- 種々の材料の熱膨張率とその測定方法
- βユークリプタイトと結晶化ガラス
- タングステン酸ジルコニウム
- マンガン窒化物逆ペロブスカイト
- 巨大負熱膨張物質ビスマスニッケル酸化物
- ペロブスカイト酸化物ABO3
- Bイオンの価数と格子定数の関係
- ビスマスニッケル酸化物の圧力誘起電荷移動
- 元素置換による負熱膨張材料化
- ゼロ熱膨張コンポジットの作成と今後の課題