第1部 攪拌プロセスおよびスケールアップの考え方の基礎
(2015年12月16日 10:30〜12:10)
撹拌槽を操作・設計する上で必要なポイントは撹拌槽内部の流れが層流か乱流かどちらになっているかをまず把握する事である。それには撹拌レイノルズ数の算出する事である。処理する流体が高粘度で、もし層流であるなら、流脈の観察が混合不良の原因を突き止める一つの手段となる。処理する液体が比較的低粘度で、もし乱流であるなら撹拌所要動力が重要なポイントとなる。乱流理論に基づく考察から、乱流撹拌槽の流動特性、混合特性、伝熱特性、物質移動特性はほぼ掴む事が可能となる。
- 撹拌槽の基礎
- 代表的な撹拌翼と基礎となる変数
- 押さえるべき無次元数
- 撹拌所要動力とは
- なぜ、撹拌所要動力が重要なのか
- 撹拌所要動力の計算法
- 永田の式および永田の式の弱点を克服する新しい相関式
- 幅広い邪魔板条件での相関式
- 計算された動力の妥当性を検証する方法
- 大型翼や3枚後退翼など各種撹拌翼の動力推算
- 角槽、ドラフトチューブなど各種槽形状の動力推算
- 高粘度流体の撹拌
- 流脈とは
- 流脈理論でわかること
- 大型翼の流脈による混合評価
- 各種大型翼の流脈の相違
- 新型撹拌翼の開発
第2部 撹拌槽型反応機の設計と スケールアップ、トラブル対策
(2015年12月16日 13:00〜14:40)
撹拌槽型反応機について、機器仕様決定のポイントとスケールアップの基本を解説、加えてスケールアップ時の問題点など事例紹介を交えた反応機設計のポイントを解説します。
- 反応機の概要
- 反応機の構成
- 反応機の仕様
- 反応機の設計
- 本体仕様
- 撹拌翼の選定
- 伝熱の基礎、伝熱方式
- 駆動系
- 軸封の選定
- ジャケット閉鎖部の構造
- スケールアップ
- 基本的なスケールアップ手法
- スケールアップの注意点、トラブル事例
- 反応機設計のポイント
- その他トラブル事例とその対策
第3部 各種攪拌装置内の流動シミュレーションとスケールアップ予測への応用
(2015年12月16日 14:50〜16:30)
- 攪拌槽シミュレーション法の概要
- 領域分割 (マルチブロック) 法
- 回転系を利用したバッフル無し攪拌槽解析
- バッフル付き攪拌槽への動的領域分割法によるアプローチ
- 各種混合装置内流動解析事例
- 混相流解析
- 連続体 (オイラー) モデルによる混相流解析
- 離散粒子 (ラグランジュ) モデルによる混相流解析
- EMによる粉体解析
- 代表粒子モデルによる実用粉体解析へのアプローチ
- 混相流および粉体解析事例
- シミュレーションによるスケールアップ予測
- 流動に注目した場合のスケールアップ予測
- 伝熱に注目した場合のスケールアップ予測
- 粒子分散に注目した場合のスケールアップ予測
- 混相および反応系でのスケールアップ予測