GMP教育訓練コース (4日間コース)

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会場 開催

本セミナーはGMPのセミナーを2テーマセットにしたコースです。
セット受講で特別割引にてご受講いただけます。
通常受講料 : 136,500円 → 割引受講料 105,000円

日時

開催予定

プログラム

Aコース (1) ~基礎から学ぶ学ぶ~ 医薬品GMP基本事項のポイント (2011年3月29日 10:15~14:15)

医薬品の生産に係るすべての人がGMPを理解し、これを日々の作業で実現することである。
そのためには、GMP基本事項(GMPの必要性、GMP3原則、衛生管理、変更・逸脱更管理、バリデーション管理など)に必要される知識と活用能力が求められます。
GMPに必要な諸要件をわかりやすく解説する。

  1. GMP基本事項の理解
    1. 医薬品は他の製品とどのように違うか。また製造にはどのようなプロセスが必要か?
    2. よい医薬品の条件とは?
    3. なぜ、GMPが必要か?
    4. GMPが生まれた背景とGMP3原則とは?
    5. 医薬品の製造・品質管理にGMPはどのように役立つか?
    6. 医薬品の製造過程で起こりやすい代表的事例で考えられることは?
    7. 国内GMPの変遷と改正薬事法のポイント (製造業と製造販売業の分離など) は何か?
    8. GMP省令 (基準) のポイントは?
    9. GMPに要求される組織と業務
  2. 衛生管理
    • 医薬品施設の管理に必要な法的要求事項、衛生管理基準書に必要な記載要件、衛生管理に必要な文書・記録類、交叉汚染・異物制御管理のポイント、微生物汚染防止管理の基本、清浄度区分とゾーニング、衛生管理の留意点、防虫・防そ対策など衛生管理の基本事項について解説します。
  3. 保管管理
    • 医薬品原料・資材の保管に必要な法的要求事項、施設での製造・保管システムの業務フロー、保管管理で要求される手順書、原材料・中間製品の搬入における塵埃防止 (事例) 、入荷 (検収) ・保管・入出庫・出荷・原材料運搬作業の留意点、保管条件 (温度) 、保管・搬入中での昆虫混入に対する注意事項、保管に係る帳票類など保管管理における基本事項を解説します。
  4. 製造管理
    • 医薬品製造管理 (表示・包装管理を含む) に係る管理項目、製造管理に必要な法的要求事項、製造管理基準書記載事項、製造指図書原本記載事項、製造記録書作成の留意点及び事例、ロット管理の留意点、製薬用水管理の留意点、空調設備及びユーティリティ管理の留意点、工程管理の留意点など製造管理の基本事項について解説します。
  5. 設備管理
    • 設備管理のベースとなる設備適格性評価の目的、設備管理に必要な法的要求事項、設備管理に必要な手順書、文書及び記録類、ゾーニングで考慮すること、動線計画のポイント清浄度基準、室間差圧管理のポイント、製薬用水設備、機器校正のポイントなど設備管理の基本事項を解説します。
  6. バリデーション管理
    • バリデーション管理の目的、バリデーション管理に必要な法的要求事項、バリデーションの実施対象、バリデーションの種類、バリデーション計画・報告書の記載内容、逸脱・バリデーション・変更管理の相関などバリデーション管理の基本事項を解説します。
  7. 品質管理
    • 品質管理に必要な法的要求事項、品質管理に必要な重要管理項目、サンプリンクのポィント、試験検査作業の留意事項、規格外結果の処理の留意事項、生データ処理及び数値の丸め方の留意点、製造記録及び試験検査記録の照査の留意点など品質管理の基本事項を解説します。

Aコース (2) 文書・記録類の管理及び作成事例から学ぶGMP管理 (2011年3月29日 14:30~17:00)

GMPはグロバールスタンダード化の方向にあり、これまでのGMPの踏襲では困難な状況と云われています。
このため、改正GMP基準及びGMP指針に沿い、GMPに精通した要員の強化が急務といわれている。
つぎのようなニーズを対象として解説します。

  1. GMP文書・記録類の管理のポイント
    査察を意識した文書・記録にについて学ぼう!!!
    1. GMPシステム査察の背景
    2. システム査察における文書・記録類の位置づけ
    3. 適合性調査の仕組みと関連法規制との関係
    4. GMP管理を構成する6サブシステムのポイント
  2. GMP管理に必要な文書・記録と階層的文書管理体系
    レギュレーションではどのような文書・記録が要求されるかを学ぶ!!!
    1. 「GMP品質システム文書」 (Document)
    2. GMP省令に対応した文書・記録管理
    3. GMP指針に対応した文書・記録管理
    4. GMP品質システム階層的文書体系及び文書管理体系
  3. 具体的なGMP文書・記録類の管理
    GMP文書・記録をどのように管理するかを学ぶ!!!
    1. GMP文書・記録管理及び保管管理 (制定・識別・配付・保管・管理台帳)
    2. 文書・記録管理と連動した状態表示及びロッグブック
    3. 記録 (生データ) の信頼性と教育訓練
    4. 文書管理手順書 (事例)
  4. GMP文書作成事例 その1
    1. 製品標準書 (事例で学ぶGMP文書のポイント)
    2. 製造指図書原本
  5. GMP文書作成事例 その2
    1. 逸脱処理票
    2. 変更管理申請・記録書

Aコース (3) 製造現場における厚労省コンピュータ化システム適正管理ガイドライン対応と ANNEX11改定のポイント (2011年3月30日 10:30~16:30)

厚生労働省は、2010年10月21日に「コンピュータ化システム適正管理ガイドライン」を発出いたしました。
本ガイドラインは、旧ガイドラインに比べてかなりハードルの高い要求事項が記載されています。
また欧米の規制要件やGAMP 5と比較して、多くの違いも見受けられます。
いわゆるダブルスタンダードが発生してしまう可能性があります。
本ガイドラインの施行日は、平成24年4月1日となりました。
施行日までの1年あまりに、いったいどのような対応準備を行えば良いのでしょうか。
一方で、EMAは、2011年1月13日「ANNEX 11 Computerised Systems」の改定版を発行いたしました。
その施行日は2011年6月30日となりました。
EUのGMPが今後のGlobal Standardになることは明らかですので、ANNEX 11を良く理解しておくことは重要です。
現行のANNEX 11は、1980年代の初頭に作成された後、これまで一度も改定されたことがありませんでした。
改定版ANNEX 11は、EUの21 CFR Part 11に対する回答という位置づけであり、FDAのPart11に対する最新の解釈や期待を取り込んだものです。つまりComputerised System Validationだけではなく、電子記録・電子署名にまで言及しているのが特徴です。
また改定版ANNEX 11は、PIC/SガイダンスやGAMP 5を参考に作成されました。
ANNEX 11の改定により、PIC/Sガイダンスの改定も必至です。
FDAが2011年1月1日にPIC/Sに加盟しましたが、厚労省も間もなくPIC/Sへの加盟申請を行う予定です。
PIC/Sに加盟するためには、ANNEX 11との整合性をとらなければならず、また今後のコンピュータの査察は、PIC/Sガイダンスに準拠したレベルで実施されることになります。
本セミナーでは、最新の規制動向をもとに、いち早く厚労省新ガイドラインとANNEX 11の詳細な解説を行います。

  1. 厚労省新ガイドライン概要
    • コンピュータ化システム適正管理ガイドラインとは
    • 新ガイドラインの特徴
    • ガイドラインの新旧比較
  2. 適用日までの対応準備事項
    • 適用日までに対応準備を行わなければならない事項
    • 既存のコンピュータ化システムの棚卸作業
    • 新ガイドラインへの対応準備
    • 新ガイドラインの問題点と対応のための留意点
  3. 新ガイドライン逐条解説
    • 開発業務
    • 検証業務
    • 運用管理業務
    • 自己点検
    • コンピュータシステムの廃棄
  4. PIC/Sの動向と規制要件
    • PIC/Sとは
    • PIC/Sの歴史
    • 厚労省のPIC/Sへのスタンス
  5. ANNEX 11改定版概要
    • ANNEX 11とは
    • ANNEX 11の特徴
    • ANNEX 11対応の留意点
  6. ANNEX 11改定版逐条解説

Bコース (4) 日米欧3極に対応した洗浄バリデーションのノウハウ (2011年4月14日 10:30~13:00)

医薬品は少量、多品種の生産が多く製造設備も専用設備が少なく共用設備が多い。
このため製造設備の品種切り替え洗浄が頻繁に実施されるがこの洗浄を確実に実施しないと次製品とのコンタミネーションが発生する。
このコンタミネーション発生を防止するために洗浄のバリデーションを実施しなければならない。
本講座では日米欧三極に対応した洗浄バリデーションノウハウについて解説する。

  1. 医薬品のGMPと洗浄バリデーション
    • 洗浄バリデーションにおける日米欧の規制
    • 洗浄バリデーションに関する厚生労働省指導要領・事例
    • 洗浄バリデーションの計画から実施までの流れ
  2. 洗浄方法の決定
    • 洗浄の基本的な考え方 (洗剤、溶媒)
    • 手動洗浄と装置洗浄
    • 洗浄の構造と要素
  3. 製造設備の洗浄方法
    • 洗浄水の選定
    • 空気のクリーン度
    • 注射剤製造設備の洗浄方法
    • 固形製剤製造設備の洗浄方法
  4. 許容基準の設定
    • イーライリリー社法による許容基準の設定根拠
    • サンプリング方法
    • 分析方法と分析機器
  5. 注射剤、固形製剤設備の洗浄バリデーション事例の紹介
    • 注射剤 (薬液調製タンク、濾過器、充填機)
      • 上記製造設備を使用した製品A~Bへの切り替え洗浄
      • スワブ法、リンス法における許容基準設定の計算例 (0.1%, 10ppm 目視法)
    • 固形製剤 (V混合機、流動層造粒機、ふるい、Wコーン混合機)
      • 上記製造設備を使用した製品A~Bへの切り替え洗浄
      • スワブ法、リンス法における許容基準設定の計算例 (0.1%, 10ppm 目視法)
  6. 洗浄バリデーションに係わるトラブル事例の紹介
    • 注射剤:調製タンク洗浄不足により次製品調製時に濁り発生

Bコース(5) 変更・逸脱管理の重度 (レベル) 分類基準/一変・軽微変更の判断事例と3極要件 (2011年4月14日 13:40~16:30)

医薬品の製造技術や品質管理技術は、年々向上し、また製造環境の法的規制も時代の要求とともに変り、そのため、既承認品目の承認内容に変更をきたすことは、避けられない。
一方、製造過程でも規定された標準から意図しない逸脱が発生することがある。
発生した場合、迅速かつ適切な対応措置により対象物件の救済を考えねばならないのは当然である。
本講座では、変更管理と逸脱管理の重度分類とその対応措置に焦点を当て、変更及び逸脱管理の実践対応のポイントについて解りやすく解説する。

  1. 変更管理と逸脱管理の相違
  2. 変更管理の実践ポイント
    1. Change, Change Control, Change Managementの相違事項
    2. 変更管理に対する欧米の要件と日本との相違事項
    3. 変更管理実施手順の留意点
      • 製造販売業者及び製造業の対応
      • 同等性試験
      • 安定性試験
      • バリデーション
    4. 変更管理の重度 (レベル) 分類と変更内容カテゴリーの判断事例
    5. 変更管理承認申請書・記録書の記載方法及び留意点
      • 一変変更承認申請書
      • 軽微変更届書の作成
      • 記録の記載方法および管理
  3. 逸脱管理の実践ポイント
    1. 「逸脱」を考える
      1. 逸脱管理に関するGQP省令、施行通知
      2. 「逸脱」に対する製造販売業者と製造業者との連携
      3. 逸脱管理に関する各国の規制の比較
      4. 「逸脱」の重度 (レベル) と処理比較
      5. 逸脱・異常発生時の対応および事例
    2. 規格外試験 (OOS) に対する対応
      • 微生物試験の再試験の対処法
    3. 逸脱処理の根本的対応事例 (CAPA)
    4. 試験検査室に対するQAの役割
      • 特に微生物試験検査室

Bコース (6) 3極GMP・査察対応のためのグローバル品質システム構築とPIC/S要件・査察対応 (2011年4月15日 10:30~16:30)

PIC/S,EU-GMP,cGMPsによるGMP査察で重点的にチェックされる管理項目やシステムについて、如何にグローバル対応レベルの状態を作り上げていくかの実践事例とポイント、またドキュメント・チェックでは、どこを掘り下げて診ればよいかなどをこれまでの実際事例をもとに、詳細に解説致します。今後、PIC/S加盟国の行政当局による査察に対応するためのGMPレベルを醸成することは、海外展開 (原薬の輸出など) に於ける必要十分条件と考えられます。また、Domestic対応のみならずグローバルなGMPシステム (医薬品品質システム) を構築するソフト面の整備では、如何にして現在の基準書、手順書 (SOP) 、規定等をcGMPsやEU-GMPに順応・対応させていくかが最大の課題となりえます。この事は、ICH Qトリオ (Q8、Q9、Q10) を包含したGMPシステムとしてのPQS (Pharmaceutical Quality System (医薬品品質システム) ) の構築が急務となってきていることを如実に示すひとつの現実です。
現在すでに、サイトでのCAPAシステムについて査察で問われるようになってきており、グローバル対応ではQ10の取り込みは必須の状況です。また、顧客対応としての品質情報/苦情処理の実施手順や発生事案がクローズするまでの対応過程を記録文書と共に詳細に検証されます。これからのグローバルスタンダードと成り得る、PIC/S、EU-GMPが要求するSite Master Fileの作成とその対応などPQSを成す品質マネジメントシステムとサブシステムを中心に、その要件とシステム構築/改善事例について解説します。
更に、ICH Qトリオに基づく高度なPQS (Pharmaceutical Quality System (医薬品品質システム) ) の構築が要求されるPIC/S加盟当局による査察について、査察対応準備から査察での特徴、指摘事項、改善対応について事例解説します。また、PQSを成す品質マネジメントシステムとサブシステムの査察内容を中心に、その準備対応事例についても解説します。

第1部
  1. 3極GMP査察対応のためのグローバル品質システム (ICH Q10 (PQS) ) 構築を目指すために
    1. 品質に関するICHガイドラインの動向
    2. PIC/S覚書「原薬の査察」の要点
    3. EU GMP Guideline (PartⅢ) Site Master Fileの作成
      及び記載内容に関する医薬品製造業者に対する通知の留意点
  2. 3極GMP査察対応のためのグローバル品質システムの構築と改善に向けて
    イントロダクション:PIC/S GMPに基づく品質システム (サブシステム) への対応事例解説
    1. cGMPs, EU-GMP, ICH Q7,Q9,Q10, 改正GMP省令を照らし合わせる
    2. 品質システム (QS) プログラム (サブシステム) の定義
    3. 現在の品質システム (QS) をグローバル基準と照らし合わせ
    1. 現在の品質システムとその実効性を3極レギュレーション要求事項と比較検証する
      1. 品質システム (サブシステム) のリスクアセスメント実施手順
      2. 品質システム (サブシステム) リスク算定基準の策定
      3. 品質システム (サブシステム) リスク分析シート (リスクスコア表) の策定
      4. リスク評価解析と改善実施の優先順位付け
    2. 医薬品品質システム (PQS) 管理基準の導入
      1. 医薬品品質システム管理基準書の位置付け
      2. 品質マネジメントシステム (QMS) の新規導入
      3. 品質システムの継続的改善 (取り組み内容の実例)
    3. 是正措置・予防措置 (CAPA) 管理の導入
      1. CAPA (Corrective Action and Preventive Action) について
      2. 根本原因 (root cause) の特定と是正措置・予防措置 (CAPA) の実践
      3. CAPAシートの運用
    4. 品質システムへのICH Q9 (QRM) の導入
      1. Q9 (QRM) の概要
      2. 品質リスクアセスメント (リスク分析、リスクコントロール) 事例
      3. QRM取り組みのスケジュール化事例
第2部
  1. PIC/S要件、査察事前対応・準備編
    1. PIC/Sの概要について
      1. PICとPICSの成り立ち
      2. PIC/Sの経緯
      3. PIC/Sの役割と機能
      4. PIC/Sの今後の展望
    2. PIC/S医薬品GMPガイド/EU‐GMPに於ける査察での留意 (事前準備) 事項
    3. 査察日程決定後からの準備態勢 (事前提出資料~査察当日までの対応スケジュール)
  2. PIC/S査察事例編 (査察の特徴と指摘事項及びその対応について)
    1. 豪州当局による査察事例
    2. 加州当局による査察事例

会場

東京八重洲ホール
103-0027 東京都 中央区 日本橋3丁目4番13号
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