第1部 金属ナノワイヤを用いた透明導電膜の開発
(2015年11月12日 13:00〜14:00)
金属ナノワイヤの中で、銀ナノワイヤは大量合成技術も成熟し、様々なアスペクト比のナノワイヤが供給されるに至っている。その用途は、各種配線用とが期待され、既に透明導電膜としての実用も始まっている。一方で、信頼性に関する課題も徐々に解決され、用途拡大に向けた展開が期待され始めた。銀に替わる銅ナノワイヤも合成技術が展開されており、その現状を解説する。
- 金属ナノワイヤの種類
- 銀ナノワイヤの合成
- 銀ナノワイヤの特性
- 用途展開
- 透明導電膜
- 高周波配線
- 銀ナノワイヤの信頼性改善
- 銅ナノワイヤの合成と透明導電膜特性
第2部 銀ナノ粒子、銀ナノワイヤの液相還元合成
(2015年11月12日 14:15〜15:15)
本稿では、水溶液やポリオール中での液相還元や水熱還元によって得られる銀ナノ粒子・ナノワイヤの合成プロセスの概要と、銀ナノ粒子・ナノワイヤの形態制御などに影響を与える各種因子や、マイクロ波加熱で得られる銀ナノ粒子・ナノワイヤの特徴、およびインクジェット塗布・スピンコート塗布などによる塗布型導電膜作製時のナノ粒子・ナノワイヤインク分散安定性に関連する各種因子や塗布膜形成時の基板上ナノ粒子・ナノワイヤの分散/凝集挙動について解説する。
- 液相還元による銀ナノ粒子・ナノワイヤの合成
- 水溶媒での液相還元による銀ナノ粒子合成
- ポリオール液相還元による銀ナノ粒子合成
- 水熱条件での銀ナノ粒子合成
- 単分散粒子生成機構 (LaMerモデル)
- 銀ナノ粒子・ナノワイヤ液相還元合成のストラテジー
- ポリオール法合成銀ナノ粒子・ナノワイヤの形状制御
- 表面保護剤ポリビニルピロリドン (PVP) が銀ナノワイヤ合成に及ぼす効果
- PVPのサイズによるナノワイヤ形状制御
- ハロゲン化物添加による成長速度制御
- CuCl2添加による酸化的エッチング抑制が銀ナノワイヤ合成に与える影響
- 酸化的エッチングを積極的に利用する銀ナノワイヤ合成
- 水溶液系 (アルカリ、水熱雰囲気) 合成銀ナノ粒子・ナノワイヤの形状制御
- pHによる制御
- 表面保護剤/錯形成剤添加による制御
- 反応時間による制御
- マイクロ波加熱を利用した液相還元による銀ナノ粒子・ナノワイヤ合成
- 液相還元金属ナノワイヤ合成におけるマイクロ波加熱の利点
- マルチモードおよびシングルモードマイクロ波加熱
- 電界集中マイクロ波加熱で得られる銀ナノ粒子・ナノワイヤ
- 磁界集中マイクロ波加熱で得られる銀ナノ粒子・ナノワイヤ
- 銀ナノ粒子・ナノワイヤ分散インクの調製と塗布型導電膜への応用と課題
- 導電膜のシート抵抗に及ぼす銀ナノ粒子・銀ナノワイヤ形状の影響
- 可視光照射を利用した低温焼結型銀ナノワイヤ分散透明導電膜の作成
- 銀ナノワイヤ分散安定性に及ぼす合成条件の影響 (保護剤濃度とサイズ)
- インクジェット塗布可能な低粘度銀ナノワイヤインクの調製
- インクジェット塗布薄膜形成過程におけるコーヒーステイン現象
- 銀ナノ粒子・ナノワイヤのインクジェット塗布液滴形状に及ぼす基板ぬれ性の影響
- スピンコート法による銀ナノワイヤ塗布型導電膜作成時に生じる銀ナノワイヤの凝集
第3部 銀ナノワイヤインクを用いた透明導電膜の特性とパターン形成
(2015年11月12日 15:30〜16:30)
ITOの代替材料の一つとして知られている銀ナノワイヤは、その高い導電性と曲げ特性に優れていることから、特にフレキシブルディスプレイと組み合わせたタッチパネルでの採用が期待されている。
本講座では、銀ナノワイヤの合成、スクリーン印刷による銀ナノワイヤ透明導電膜のパターン形成、光焼成による銀ナノワイヤフィルムの導電化について報告する。
- プリンテッドエレクトロニクス
- 透明導電膜とその代替材料
- ITOフィルム
- ITOフィルムの代替材料
- 銀ナノワイヤとインク
- 合成方法
- 導電化手法 とフレキシブル性能
- 印刷法によるパターニング性能
- 環境安定性
- まとめ