本セミナーでは、ポリマーアロイ・ブレンドにおける相溶性・相分離構造の基礎から解説し、構造制御技術、構造の解析技術について分かりやすく解説いたします。
一種類の高分子で得る事の出来ない高性能・高機能な高分子材料を得るために、二種類以上の高分子の混合・複合化が行われている。多くの場合、高分子の混合系は非相溶であり、混合系の相分離構造が物性に大きな影響を与える。よって、混合による高性能な高分子材料を得るためには相分離構造の制御が重要な鍵となる。 ここでは、まず高分子混合系の相溶性や相分離構造形成機構について基本的な概念を説明する。そして、それらの知見を基に、目的の物性を得るために欠かせない構造制御技術の基礎について概説する。また、構造制御に必要な、散乱法と顕微鏡法などによる構造の解析技術についても解説を行う。