ステンレス鋼が100年前に発明・工業化されてから様々な種類のステンレス鋼が開発されてきた。その優れた耐食性や機械特性により需要量は世界的に増大しているが、材質の選択や使い方を誤れば腐食や割れに至る場合がある。
本講演では基礎的知識としてステンレス鋼の種類や特徴について解説し、腐食の種類とそのメカニズム、種々の環境における各種ステンレス鋼の耐食性、および腐食事例と対策について平易に解説する。
- ステンレス鋼の種類と特性
- ステンレス鋼の種類と特徴
- マルテンサイト系
- フェライト系
- オーステナイト系
- 二相系
- 析出硬化型
- スーパーステンレス鋼
- ステンレス鋼の性質
- 基本特性
- 耐食性 ~不働態皮膜とその安定性~
- 腐食形態とメカニズム
- 湿食腐食 (全面腐食・局部腐食)
- 乾式腐食 (高温腐食)
- ステンレス鋼の選び方・使い方のポイント
- 使用条件に応じたステンレス鋼の選び方・使い方のポイント
- 耐酸用ステンレス鋼
- 耐孔食性・耐すきま腐食性ステンレス鋼
- 耐応力腐食割れ性ステンレス鋼
- 温水用ステンレス鋼
- 高温用ステンレス鋼
- 高強度用ステンレス鋼
- ステンレス鋼の耐食性評価法
- 各環境でのステンレス鋼の選び方・使い方のポイント
- 酸性環境
- 排煙脱硫装置等環境プラント
- 各種排ガス浄化装置など
- 大気環境
- 水・高温水環境
- 海水環境
- 化学環境
- 各種廃棄物処理環境
- ステンレス鋼の腐食とトラブル対策
- ステンレス鋼の腐食に及ぼす金属学的因子
- ステンレス鋼の溶接接合と耐食性
- ステンレス鋼の二次加工と耐食性
- 腐食形態とトラブル対策の実際
- 全面腐食
- 局部腐食
- 孔食
- すきま腐食
- 粒界腐食
- 応力腐食割れ
- 露点腐食など
- その他の腐食
- 高温腐食
- 酸化
- 浸炭
- 硫化
- 塩化
- 窒化
- ホットコロージョンなど