本セミナーでは、振動発電の基礎から解説し、静電式、電磁誘導式、圧電式、それぞれの振動発電技術の原理や研究動向について専門家達が徹底解説いたします。
近年、環境に薄く広く存在するエネルギーを電力として取り出す環境発電 (Energy Harvesting) が注目されている。エネルギー源としては、環境光、電波、熱、振動などが考えられており、得られる電力は1μW~1mWオーダーと小さいが、系統から分離した小電力デバイスを長期間保守なしに使用可能とする技術として極めて有用である。 なかでも、振動からの発電は、センサネットワークノードのためのエネルギー源として、道路,鉄道などインフラの構造ヘルスモニタリング、自動車,航空機などの輸送機器,携帯医療福祉機器などへの応用が期待されている。 本セミナーでは、環境発電の意義、環境振動の特性、振動発電の原理、理論的発電可能量などについて判りやすく説明する。
環境に存在する振動は、一般に周波数が100Hzと低く、また、周波数が変化することが特徴である。このような振動からの発電には、静電誘導なかでもエレクトレットを用いた発電が有利と考えられる。 本講では、エレクトレットの基礎、材料、荷電方法、および、それを用いた発電器の特性について説明する。また、エレクトレット発電器の最新開発動向について、自身の取り組みも含めて解説する。
エナジーハーベスト (環境発電) という言葉が定着しつつあり、多くの環境発電技術の研究開発が行われるようになっている。英国のPerpetuum社は、産業機械の振動を電気エネルギーに変換する振動発電素子の実現に成功し、販売活動も行っている。 本セミナーでは、Perpetuum社が開発した振動発電素子の原理を紹介すると共に活用事例を解説する。
環境発電のひとつとして振動発電が注目されている。機械装置/機械構造物の振動から電力を得る振動発電は、利用できる振動源の振動数と振動振幅によって、電磁誘導式、静電式、圧電式の各方式に大別される。さらに最近では、新規材料の実用化で新しい振動発電方式が提案され、超磁歪式がその一例として挙げられる。 本講では、圧電材料を用いて機械振動から微小電力を得る圧電式振動発電について、原理、従来からの研究動向および最近の研究開発動向について解説するとともに、産業機械向けの用途展望の事例として回転機械向けの用途を紹介する。