「医薬品品質システムQ10」の概念は、ISO 9001/2008品質マネジメントシステムを基礎としてGMPと融合し、製造プロセスおよび製品品質の継続改善を促す仕組みとして制定された。ISO 9001は2015年9月に大幅改訂される。このセミナーでは、ISO 9001/2015の改訂のポイント、効果的に医薬品品質システムQ10を運用する上でのポイント、ISO 9001改訂の関連性および改訂をふまえた医薬品品質システムQ10・GMPへの展開について、参考事例、ISO 9001:2015版の活用、講師の経験 (GMP運営およびISO 9001主任審査員) に基づき解説します。
- ICH-Q10とISO 9001との関連性 (概説)
- QMS規格改正のポイント
- ISO 9001規格改訂のポイント
- マネジメントシステム規格の標準化
- QMSの要求事項を組織の事業プロセスに統合
- ISO 9001の変更の概要
- 要約
- 規格本文の構成の全面的変更
- 主要な用語の変更
- 品質マネジメント新7原則
- 顧客重視 (Customer Focus)
- リーダーシップ (Leadership)
- 人々の参画 (Engagement of People)
- プロセスアプローチ (Process Approach)
- 改善 (Improvement)
- 証拠に基づく意思決定 (Evidence-based Decision Making)
- リレーションシップマネジメント (Relationship Management)
- 組織の状況 (QMSの前提条件の明確化)
- 組織およびその状況の理解、利害関係者のニーズ、期待の理解
- 内部の課題および外部の課題の設定
- リスクおよび機会への取組 (リスクベースアプローチを含む)
- 方針によるマネジメントへの原則
- 文書化した情報 (文書化の価値)
- 組織の知識 (ナレッジマネジメント)
- サプライヤーの管理が外部提供のすべての管理に拡大
- 変更管理の重視
- マネジメントサイクルモデル (PLAN⇒DO⇒CHECK⇒ACTION)
- パーフォマンス評価 (監視・測定・分析、内部監査、マネジメントレビューを含む)
- ISO 9001/2015の要求事項 (概要)
- ISO 9001改訂をふまえた医薬品品質システムQ10・GMP
- 新しい医薬品品質保証パラダイム
- Q8およびQ10とQ9の相互作用
- 医薬品ライフサイクルにおけるQ8,Q9、Q10の適用
- 患者のリスクに帰結するリスクおよび事例
- 医薬品企業を取巻くリスク環境
- リスクに基づくアプローチ
- リスクマネジメント分析フォーマット
- 医薬品品質システムの意義
- 医薬品品質システムの必要性
- 医薬品品質システムの目的
- 医薬品品質システムモデルの図解 (新ISO 9001を導入)
- 組織を取り巻く状況の理解と内部および外部の課題の設定の考え方 (新ISO 9001を導入)
- ISOと融合した効果的なGMPの運用
- GMPのこれまでの欠点
- GMPとISO 9001との共通点および相違点
- 継続的改善モデル (ICH-Q10) (新ISO 9001を導入)
- 新ISO 9001マネジメントシステムへの統一の考え方の検討
- 品質マネジメント新7原則の適用
- サプライヤーの管理が外部提供のすべての管理に拡大 (サプライマネジメント)
- 医薬品品質システムの要求事項
- 知識管理 (新ISO 9001を導入)
- 品質マニュアル
- 医薬品品質システムの視覚化
- 経営者の責任
- 経営陣のコミットメント (宣誓)
- 品質方針・品質計画および目標業務指標 (新ISO9001を導入)
- 内部および外部経営資源 (新ISO9001を導入)
- 内部情報伝達 (上申を含む)
- 二つのマネジメントレビューとその違い
- 付録C:マネジメントレビューフォーマット事例
- マネジメントレビューインプット
- 改善の機会の提案 (上申)
- アウトプット】
- 外部委託作業および購入原材料の管理 (新ISO9001を導入)
- 製品所有権における変更管理
- 製造プロセスの稼働性能および製品品質の継続的改善
- 製造プロセスの稼働性能および製品品質モニタリングシステム
- 付録D:製品品質照査の業務フローおよびフォーマット事例
- 是正措置および予防処置 (CAPA)
- 付録E: 是正措置および予防処置のための運用体系図およびフォーマット事例
- 変更マネジメントシステム
- 将来的テーマ
- 製品および原料・資材に関するGDP導入
- PIC/S加盟後の医薬品品質システム