1. セルロースナノファイバーのウッドプラスチックへの応用
(2015年11月10日 10:30〜12:00)
- ウッドプラスチックの特性
- ウッドプラスチックの概要
- ウッドプラスチックの性能
- ウッドプラスチックを取り巻く環境
- ウッドプラスチックの課題、展望
- 流動性の改善
- 凝集防止するコンパウンド手法
- 木質廃材を利用したウッドプラスチック
- セルロースナノファイバーのウッドプラスチックへの利用
- コスト的な背景
- 性能的な制約
- 間伐材の有効利用
- 具体的な実用事例紹介
- フィブリル化技術の応用
2. セルロースナノファイバーの化学変性と熱可塑性樹脂との複合化技術
(2015年11月10日 12:45〜14:15)
セルロースナノファイバー (CNF) の製造は、一般に水中で行われます。これを熱可塑性樹脂に複合化するには脱水の必要がありますが、CNFは高い保水力をもつことからゲル化しハンドリングが悪く、その濾水・脱水は困難を極めます。そこで我々は、熱可塑性樹脂強化用セルロース繊維として出発原料に数十μmの直径のパルプを用いました。これを化学変性し、疎水性を付与したパルプはCNFに比べ濾水性が高く、さらに熱可塑性樹脂との溶融混合時のせん断応力により容易にナノ解繊をすることが可能となります。この解繊性に加え、化学変性されたCNFは耐熱性の向上と樹脂との相容性の向上もコントロールすることが可能となります。本講演では、弊所においてこれまで取り組んだ検討例、そして幾つかの変性CNF強化複合材料の性能、特徴などを紹介します。参加者の方々には、化学変性によるセルロースの解繊性、複合材料の物性変化、CNF/樹脂の相容性の変化などを知っていただく機会としたいと思います。
- セルロースナノファイバーについて
- 特性・性状
- 開発の現状
- これまでの取り組み
- カチオン変性セルロースナノファイバーによるポリマーの強化
- CNF/ポリアミド12及びポリアミド11の特性 -
- カチオン化処理
- 溶融混練押出
- 力学的特性
- 分散状態
- 開発変性疎水化セルロースナノファイバーによる強化1
- 力学的特性
- 摺動性
- 分散状態
- 開発変性疎水化セルロースナノファイバーによる強化2
- 力学的特性
- 置換度の影響
- 置換度とモルフォロジー
- その他応用展開
3. セルロースナノファイバーのゴム補強材への応用
(2015年11月10日 14:30〜15:30)
次世代のバイオマス素材として注目されているセルロースナノファイバー (CNF) とゴムの樹から採取される天然ゴムとの複合化により作製したバイオマス比率の高いCNF強化ゴム材料について紹介します。ゴム材料の物性向上に欠かせないCNFの均一分散化を図るための複合化技術、さらにはCNFとゴムとの界面親和性を向上させるための結合処理剤の添加効果、CNFの表面処理などについて解説します。また、CNFの形状がゴム材料の物性に及ぼす影響やCNF強化ゴム材料のゴム製品への応用の可能性についても述べます。
- はじめに
- セルロース材料のダウンサイジングによるマイクロ・ナノ化
- ナノセルロースの国内動向
- セルロースナノファイバー及び扁平状セルロース微粒子の作製方法とその特徴
- セルロースナノファイバーの作製方法と形状
- セルロースナノファイバーの特徴
- 扁平状セルロース微粒子の作製方法と形状
- 扁平状セルロース微粒子の特徴
- セルロースナノファイバーのゴム用補強剤としての応用
- セルロースナノファイバーとゴムとの複合化
- セルロースナノファイバーのポリマーへの複合化における課題
- マスターバッチ法によるセルロースナノファイバーとゴムとの複合化
- セルロースナノファイバー強化ゴム材料の機械的特性
- 界面親和性の影響について
- CNF表面処理の影響について
- CNFの形状の影響について
- セルロースナノファイバー強化ゴム材料の用途展開