第1部 車載電源48V化の開発動向と変化する部品技術、規格動向
(2015年11月25日 10:30~14:10)
欧州の車載用48V電源に関する情報は断片的で大局的な戦略が見えにくいが、48V化により大きく変化する補機類、エネルギー効率の視点から、具体的な各社の製品紹介を交えながら解説を行う。さらに、ボッシュが提案している48V用DC-DCコンバータの具体的な回路構成を示し、そこから我が国としてどの様にマイルド・ハイブリッドカー市場に参入するべきかを、受動素子 (インダクタ、キャパシタ) 、制御方式、パワー半導体のそれぞれの観点から議論していく。また新材料パワー半導体の48V 用DC-DCコンバータへの応用の可能性も模索する。実際に試作機にて適用した事例を紹介し、特に問題となるノイズについて、伝導性、放射性の両面からその技術ハードルを洗い出していく。
- 2020年の欧州規格と欧州自動車メーカーの動き
- 欧州と日本のハイブリッドカーに対する考え方の違い
- BMW3シリーズハイブリッドカーの思想と戦略
- ハイブリッドカーにおける受動素子の現状と限界
- ハイブリッドカーへSiCを適用する意味とその効果 (スイッチング周波数50kHzの世界)
- 48V系電源の最前線
- ボッシュ、Valeo、コンティネンタル社の48V系電源システム
- 日本のマイルドハイブリッド車の歴史
- 48V電源の欧州企業の採用基準
- 48V電源時代の補機装置の進化
- オルタネータ・モータ
- エアコン用コンプレッサ
- EPS用インバータ
- 電動ターボチャージャ
- 48V/12V電源の小型化手法
- SiCの適用による小型化効果の検証
- GaNの適用による小型化効果の検証
- 多相化による小型化効果の検証
- 欧州の多相化技術最前線
- 次世代型パワー半導体の48V系電源への応用
- SiCの各電源への適用とその可能性
- GaNの各電源への適用とその可能性
- SiC、GaNの伝導性、放射性ノイズ発生状況と車載用規格への対策
第2部 48V化に対する欧州完成車メーカ・サプライヤの戦略と日本企業へのインパクト
(2015年11月25日 14:20〜15:50)
48V HVシステムがにわかに盛り上がっている。日本での話題に比べて、特に欧州では完成車メーカーに加えて、標準化の鍵を握るBoschをはじめとしたメガサプライヤも攻勢を仕掛けている。本講演では、48V HVシステムの概要を解説した上で、各プレイヤーの取り組みとそこから透けて見えるビジネスとしての思惑を概観しながら、日系企業が置かれうる状況や進むべき方向性について論じる。
- 自動車産業を取り巻く環境とその変化
- 48V HVシステムの成り立ち
- 48V HVシステムのメリット
- 48V HVシステムの市場規模予測
- 主要完成車メーカーの48V HVシステムへの取り組みと狙い
- 主要サプライヤの48V HVシステムへの取り組みと狙い
- 48V HVシステムがもたらすインパクト (E/Eアーキテクチャへの再構築含めて)
- 48V HVシステムにおける日系企業の目指すべき方向性