接着性の付与は非常に大切であり、いろいろな接着理論が知られている。
また、これらについて書いた多くの教科書も出版されている。しかし初学者にとって接着はかなりわかりにくいものである。その理由は主に次の2つのように思われる。
第一に接着というものが、熱力学をはじめとするいろいろな学問分野にまたがっている上に、多数の理論が並立していることである。第二は理論と実際の接着力がしばしば大きく乖離することである。
本講演では接着の理論と実際について紹介したい。
- 初めに
- 本日の講演の内容と目的
- 物体の形態と剥離方法
- 考える物体の形態
- 剥離の方式
- 接着のいろいろな理論
- 機械結合説
- 1次結合説
- 静電気説
- 拡散説
- 酸塩基説
- 2次結合説
- WBL説
- 接着の理論式
- 考える物体の形態
- 剥離の方式
- 界面化学
- Youngの式
- 表面エネルギーと界面エネルギー
- 固体の表面エネルギー
- 濡れ
- 接着仕事
- 親和性
- 基材と塗布層の最適な関係
- 濡れ
- 接着仕事
- 親和性
- 接着仕事
- まとめ
- 接着仕事と実際の剥離力
- 接着仕事と実際の剥離力
- 凝集破壊
- 凝集破壊に効く要因
- 接着力に効く要因
- 表面粗さ
- 内部応力
- 水分
- 物質の偏在
- 接着改良技術
- 接着を支配する要因
- 表面処理
- プライマー
- 界面への物質の偏在
- 表面粗さ
- 終わりに
- まとめ