PIC/S GMP Annex 15 適格性評価とバリデーション改定とAnnex11・13・Qトリオとの関連性

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PIC/S – GMP Annex 15「Qualification and Validation」の改定版が発出されました。施行は2015年10月からとなりました。
改定版では、2013年1月1日から改定されたAnnex11 (コンピュータ化システム) 、Annex13 (治験薬) との整合性や、ICH – Q8、Q9、Q10との整合性を考慮されました。
Annex15の改定により、いったい何が変わるのでしょうか。また製薬企業や構造設備等の供給者にとってどのようなインパクトがあるのでしょうか。
プロセスバリデーションについては、2011年のFDAのガイドラインの改定以降、大きな変革がありました。
製薬企業におけるコンプライアンスコストの上昇は、最終的に患者負担になるため、バリデーション実施に対する負荷を軽減する必要がありました。
そこでベリフィケーションという概念が導入されています。
バリデーションとベリフィケーションはいったい何が違うのでしょうか。またそれぞれの特徴やメリット、デメリットは何でしょうか。
また適格性評価とプロセスバリデーションの関係はどのようなものでしょうか。
さらにコンピュータ化システムバリデーション (CSV) と適格性検証とプロセスバリデーションの関係はどのようなものでしょうか。
Annex15に記載されている用語はその理解が難しく、新しい用語も増えています。
用語の定義を正しく理解することは、極めて重要です。
現在の製薬工場における施設・設備・装置・機器・ユーティリティのほとんどはコンピュータ化 (自動化) されています。
PIC/S GMP Annex11 コンピュータ化システムは、2013年1月1に改定版が施行されました。
コンピュータ化システムにおいての要件にも留意しなければなりません。
また治験薬に関しては、 2013年1月1に改定版が施行されたAnnex13にも留意する必要があります。
Annex15では、ICH – Q8で新たに盛り込まれたQbD (Quality by Design) 、FDAが提唱しているPAT (Process Analytical Technology) 、デザインスペースといった概念を導入しています。
またICH – Q9と整合し、品質リスクに関する考慮も含まれました。
Annex15は、FDAが2003年頃から提唱した「リスクベースドアプローチ」を採用しています。
しかしながら、リスクアセスメントをはじめとするリスクマネジメントは、難解です。
具体的にはどのように実施すれば良いのでしょうか。
本セミナーでは、難解なAnnex15をわかりやすく解説します。またPIC/S GMP Annex11 コンピュータ化システム、Annex13 治験薬やICH – Q8、Q9、Q10の要点についても解説を行います。

  1. はじめに
    • 品質が良いとは?
    • ICH (International Conference on Harmonization:日米EU医薬品規制調和国際会議)
    • PIC/S GMPの有機的な繋がり
    • PIC/S GMPの構成
  2. Annex 15改定の経緯とポイント
    • PIC/S GMP Annex 15改定の経緯
    • PIC/S GMP Annex 15改定の目的
    • 現行Annex 15と改定版の目次の比較
    • PIC/S GMP Annex 15改定のポイント
      1. 適格性評価とバリデーションのステージ
      2. プロセスバリデーションアプローチ
      3. 適格性評価、バリデーション、ベリフィケーション
  3. バリデーションとは
    • バリデーションの定義
    • 医薬におけるバリデーションとは (FDA Guidelines on General Principles of Process Validation – 1987)
    • プロセスバリデーション (PV)
  4. 適格性評価とは
    • GMPにおけるハードとソフト
    • GMPハードとGMPソフト
    • CSV、適格性評価、バリデーションの関係
    • 適格性評価とプロセスバリデーション
    • 設備および製造支援システム (つまりGMPハード) についての適格性評価が必要
    • 適格性評価 (Qualification)
    • 据付時適格性評価 (IQ)
    • 運転時適格性評価 (OQ)
    • 性能適格性評価 (PQ)
  5. ICH Q8 QbD
    • サプライヤの活用 構造設備のバリデーションは製薬企業が行うべきか?
    • ASTM E2500とGAMPの改定
    • GAMPの改定 ~GAMP 4からGAMP 5へ~
    • PATによるパラダイムシフト
  6. ICH Q9 品質リスクマネジメント
    • 品質リスクマネジメントとは
    • ICH Q9とは何か?
    • ICH Q9を実践することによる望ましい状態
    • ICH Q9 序文
    • ICH Q9 序文 ~患者やユーザ (消費者) にフォーカスする~
    • ICH Q9 序文 ~品質リスクマネジメントの原則~
    • リスクとは
    • リスク評価の実際 (R – Map法)
    • 航空機はなぜ飛ばせることができるのか?
    • 許容可能なリスク (「安全」の定義)
    • 一般的な品質リスクマネジメントプロセス
    • ハザード、危害、リスク
    • リスクマネジメント
    • FMEAによる詳細なリスクアセスメント
  7. リスクベースドアプローチ
    • コンプライアンスコストの増大
    • 受容可能なレベルまでのリスクの低減
    • コンプライアンス・コスト・マネジメント
    • 規制コストの増大
    • FDA cGMPs for the 21st Century Initiative
    • リスクベースドアプローチとは
    • リスクベースドアプローチの効能
    • cGMPの改革と21 CFR Part 11の改定
  8. ICH Q10 品質システム
    • ICH Q10とは
    • QM、QA、QCの関係
    • ICH Q10とは
    • 品質システム (Quality System) とは
    • ICH Q10とCAPA
    • 是正処置とは
    • 修正処置とは
    • 修正処置と是正処置の違い
    • 予防処置とは
    • 応急処置→修正処置→是正処置→予防処置
  9. PIC/S GMP Annex 11
    • EU GMP Annex 11 Computerised System改定版 2011.1.13
    • コンピュータ化システムとは
    • GMPにおけるコンピュータ化システム
    • ANNEX 11改定版目次 (EU GMP 2011.6.30、PIC/S GMP 2013.1.1)
    • ANNEX 11改定版 (2013.1.1より施行) Principle (原則)
      1. Risk Management リスク管理
      2. Personnel 要員
      3. Suppliers and Service Providers サプライヤ及びサービスプロバイダ
      4. Validation バリデーション
      5. Data データ
      6. Accuracy Checks 正確性チェック
      7. Data Storage データ保管
      8. Printouts 印刷物
      9. Audit Trails 監査証跡
      10. Change and Configuration Management 変更およびコンフィグレーション管理
      11. Periodic evaluation 定期評価
      12. Security セキュリティ
      13. Incident Management 障害管理
      14. Electronic Signature 電子署名
      15. Batch release バッチリリース
      16. Business Continuity 業務の継続性
      17. Archiving アーカイブ
  10. PIC/S GMP Annex 13
    • 原則
    • QUALITY MANAGEMENT 品質マネージメント
    • PERSONNEL / 職員
    • PREMISES AND EQUIPMENT / 施設と設備
    • DOCUMENTATION / 文書化
      1. Specifications and Instructions / 規格書と指図書
      2. Order / 発注
      3. Product Specification File / 製品規格ファイル
      4. Manufacturing Formulae and Processing Instructions / 製品標準書と製造指図書
      5. Packaging Instructions / 包装指図書
      6. Processing,Testing, and Packaging Batch Records /加工、試験、包装のバッチ記録
    • PRODUCTION / 製造
      1. Packaging Materials / 包装材料
      2. Manufacturing Operations / 製造作業
      3. Principles Applicable to Comparator Product / 対照薬に適用可能な原則
      4. Blinding Operations / 盲検化作業
      5. Randomisation Code / 無作為化コード
      6. Packaging / 包装
      7. Labelling / ラベリング
    • QUALlTY CONTROL / 品質管理
    • RELEASE OF BATCHES / バッチの出荷
    • SHIPPING / 発送
    • COMPLAINTS / 苦情
    • RECALLS AND RETURNS / 回収と返却
      1. Recalls / 回収
      2. Returns / 返却
    • DESTRUCTION / 破棄
    • TABLE 1. SUMMARY OF LABELLlNG DETAILS (sections 26 to 30)
  11. ANNEX 15 逐条解説
    1. ORGANISING AND PLANNING FOR QUALIFICATION AND VALIDATION/適格性評価、バリデーションに対する 組織と計画
    2. Documentation including VMP/VMPに含まれる文書化
    3. QUALIFICATION STAGES FOR EQUIPMENT, FACILITY AND UTILITIES/設備、施設、ユーティリティーの 適格性評価段階
    4. RE – QUALIFICATION/再適格性評価
    5. PROCESS VALIDATION/プロセスバリデーション
    6. VERIFICATION OF TRANSPORTATION/輸送のベリフィケーション
    7. VALIDATION OF PACKAGING/包装のバリデーション
    8. VALIDATION OF UTILITIES/ユーティリティーのバリデーション
    9. VALIDATION OF TEST METHODS/試験法バリデーション
    10. CLEANING VALIDATION/洗浄バリデーション
    11. CHANGE CONTROL/変更管理
    12. GLOSSARY/用語

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