本セミナーでは、高品質・高性能グラフェンの低コスト量産技術と用途展開に向けた機能化法について詳解いたします。
黒鉛は安価かつ入手容易な結晶性炭素材料である。黒鉛を1枚ずつ剥離すればグラフェンが得られる。実用的に使用する際には粉体または分散液として取り扱うことが望ましいが、グラフェンは凝集するため1枚の構造を保つことが極めて困難である。そこで、酸化により極性官能基を導入し、極性溶媒への分散性を高める方法が採られている。ところが、酸化によりグラフェンに望まれる特性が失われてしまうため、酸素官能基の導入を極限まで減らしたいという要望があることも確かである。 本講座では、グラフェンと酸化グラフェンの合成法や物性について説明するとともに、実用性が高いとされる酸化グラフェンの機能を高めるための複合体の作成法や用途開拓について説明する。最新の論文や特許にまで視野を広げ、幅広く酸化グラフェンを理解できるような構成を予定している。