(2015年9月30日 12:00〜13:30)
C型肝炎はウイルスが1989年に発見され、わが国ではインターフェロン (IFN) 治療が1992年に開始された。しかし、ウイルスのライフサイクルに干渉する直接作動性抗ウイルス薬が (direct-acting antiviral agent:DAA) が登場し、2014年には経口薬のみのIFNフリーの治療が可能になり、2015年には事実上IFN治療はその幕を下ろした。 現在、NS3/4Aプロテアーゼ阻害薬、NS5A阻害薬および核酸型NS5B阻害薬が用いられ、genotype 1b, 2a, 2bの何れでも、ほぼ全例でウイルス排除が可能になっている。しかし、肝・腎機能低下例では適応に制限があること、併用薬の制限があること、薬価が高額であることなどが問題となっている。 本講演ではC型肝炎治療の歴史的変遷の中で、残された課題を論じることとする。
(2015年9月30日 13:45〜15:15)
現在、医療経済評価の政策利用に関する議論が進められていますが、今後は医薬品のプロダクトライフサイクルと医療経済評価の一体化を目指した企業戦略が必要であると考えられます。本講座ではC型肝炎治療薬の価値を医療経済学的に評価し、医療経済評価の基本的な用語および考え方について解説します。さらに、実際の分析事例を用いて医療経済分析資料の読み方とその解釈について理解を深めます。最後に、医療経済学的エビデンスを活用したマーケット戦略の可能性についても提案します。