本セミナーでは、トランレーショナルリサーチにおけるヒトPK予測に焦点を当て、創薬段階、前臨床段階そして臨床段階におけるヒトPK予測のコンセプトについて詳解いたします。
臨床開発における成功確率向上のため、研究部門はヒト (病態時) の薬効バイオマーカーの創出・検証と有効性の予測が求められる。創薬研究から開発研究へのトランスレーショナルリサーチの流れの中で、薬物動態分野は中心的役割を果たすことが期待され、PK/PD解析モデルをヒトでの動態予測結果と融合させることにより、前臨床試験の結果をヒトでの有効性予測へ繋げる必要がある。そこで本講座では、トランレーショナルリサーチにおけるヒトPK予測に焦点を当て、創薬段階、前臨床段階そして臨床段階におけるヒトPK予測のコンセプトについて考えてみる。そしてバイエル薬品及び日本たばこで実施したバリデーション結果の詳細や注意点について実例を示しながら解説する。さらに検証業務を通した学会発表や論文作成方法、そして研究員の育成方法についても、これまでの経験を受講者と共有化したいと考えている。 代謝研究を担当している若手研究者に対しては、バイエル薬品や日本たばこでの動態予測の検証研究の考え方や結果の解説を通して、上位者視点での研究デザイン力の向上を目指す。 管理職候補の研究員に対しては、検証研究などを通した組織のサイエンスレベルの向上と業務効率化に対するヒントを与えたいと考えている。