近年、無機多孔質材料・ポーラス材料は様々な分野で脚光を浴びている。特に、シリカは古くからの材料でありながら、近年は新しく展開も見せている材料である。シリカは有機物質との親和性も良く、それらと複合することで、これまでには無い性能も発揮できる。また、無機ポーラス膜材料も注目されており、分離等への応用が期待されている。
本セミナーでは、シリカ中空粒子の合成、機能化や応用展開、および無機ポーラス膜材料について、最近の研究動向と応用展開、および今後の可能性について解説する。
- シリカ材料・ポーラス材料の研究:「これまで」と「これから」
- 微小空間材料としてのシリカ、ポーラス材料
- マイクロポーラスシリカ
- メソポーラスシリカ
- マクロポーラスシリカ
- 無機ポーラス膜材料
- シリカ中空粒子の合成
- コア・シェル法によるシリカ中空粒子の合成
- W/O/Wエマルジョンを用いる合成法
- W/O/Wエマルジョン合成方法と特徴
- 粒径の制御、殻構造制御
- シリカ中空粒子のキャラクタリゼーションや特性評価
- 物質内包シリカ中空粒子
- 固体材料の内包
- 生体高分子類の内包
- 人工珪藻土 (特異な殻を持ったシリカ粒子) の創出
- 人工珪藻土の合成法
- 人工珪藻土の合成の機構
- 高光反射性シリカ中空粒子の創出
- 高光反射性シリカ中空粒子の合成法
- 高光反射シリカ中空粒子の合成機構
- シリカ中空粒子と光機能の新機軸
- 光散乱を用いた新機能と「スマートウィンドウ」への応用
- 機能化された無機ポーラス膜材料
- 無機ポーラス膜材料、陽極酸化アルミナ膜とは
- 光照射をトリガーとした水の膜透過
- 膜透過による新しい水浄化・海水淡水化法
- 今後の展望