「センサ」、「知能・制御系」及び「駆動系」の3つの要素技術があるロボットが、今後の産業を語る上で、きわめて重要な働きをするものであることはいうまでもないでしょう。現に、航空機の自動操縦は当然ですし、自動運転自動車の実証実験などは、新聞でさかんに報道されています。また、医療の領域を見れば、手術支援ロボットの導入が相次いでいますし、汎用的なロボットに関しては、アプリのコンテストが開かれたりしています。 今後、このようなロボットが発展していくのに際して、どのような法的な問題が起きてくるのか、特に、どのようなリスクがあり、それについて、どのように考えるべきかを検討するのが、本講演の目的になります。特に本講演は、自律性の問題、ロボット自体の問題、社会・個人との関係の問題の観点から総合的に検討しようとするものです。