第1部 高分子ナノテクノロジーを基盤とする革新的ナノ医薬品の創製
(2015年9月30日 12:20〜13:40)
コア・シェル微粒子は様々な組合せにより、様々な機能性を発現できる機能性微粒子である。この微粒子を扱う上で知っておくべき、微粒子界面における分散・凝集に関する基礎的な現象、およびコア・シェル微粒子の製造例について示す。
- コア・シェル微粒子の性質
- 粉体・微粒子の特異な性質 (固体であっても固体でない)
- コア・シェル微粒子の形態
- 微粒子の付着力 (3つの付着力)
- 粉体の力学的特性 (充填性と流動性)
- コア・シェル微粒子の材料設計
- 表面電位とゼータ電位
- DLVO理論
- 界面活性剤や水溶性高分子による表面処理
- コア・シェル微粒子の製造例
第2部 インテリジェント高分子材料の設計とバイオ・医療分野への応用
(2015年9月30日 13:50〜15:10)
温度や光などの外部刺激をトリガーとして、付加した機能を必要な時のみ 発揮させるインテリジェント高分子材料が注目されている。本セミナーで は、インテリジェント高分子材料の設計論とDDSや再生医療をはじめとする バイオ・医療分野における応用例を交えながら解説する。
- リビングラジカル重合による精密高分子設計
- リビングラジカル重合とは?
- リビングラジカル重合を利用した高分子材料設計
- DDSと高分子材料
- 刺激応答性高分子とインテリジェント材料
- ナノ粒子によるがんへの薬物ターゲティング
- 外部エネルギーと薬物キャリア技術の融合~薬物ターゲティングの時空間制御~
- 温度応答性薬物キャリア
- インテリジェント表面を利用したバイオセパレーション技術
- 有機溶媒フリーの温度クロマトグラフィー~温度による分析・分離システム~
- 再生医療と高分子材料
- 再生医療とは?
- 表面特性と細胞接着の関係
- 温度応答性培養表面~温度による細胞接着の制御~
- 細胞シート工学と再生医療
- 光応答性培養表面~光による細胞接着の制御~
第3部 ポリマー・高分子技術のがん免疫療法分野への応用可能性
(2015年9月30日 15:20 ~16:40)
近年、がん免疫療法の有益性が臨床で実証され始めており、同 療法は新しいがん治療として確固たる立場を築きつつある。しかし、同療法の有効性 や適応疾患は未だ限定的であり、がん免疫療法のさらなる性能向上のために様々な試 みが成されている。その成果として、がん免疫療法においてもドラッグデリバリーが 効果を左右するキーファクターであることが相次いで報告されている。がん免疫療法 に適したドラッグデリバリーシステムとして種々のポリマーも提案されている。本講 演では、こうしたがん免疫療法における新しい技術改良の試みについて概説したい。
- がん免疫療法の基本
- がん免疫療法の開発動向
- ポリマーの応用によるがん免疫療法の性能改善
- ポリマー応用の非臨床評価