発生したトラブルを当事者個人によるヒューマンエラーと捉え、他の要因分析や横展開に至らず、結局似たようなトラブルを再発させるケースが結構ある。
品質マネジメントシステムの視点に立てば、エラーの遠因は企業の品質システム自体に問題があり、より広く深く根本原因を調査し、是正措置/予防措置 (CAPA) を実施しなければ再発を防止することはできない。
各種リスクマネジメント手法や「SHEL手法」を使って、ハード・ソフト両面による実効性のあるヒューマンエラー対策を紹介する。
- ヒューマンエラー=作業者に原因?
- マニュアル通りで事故を起こした例
- 「ルールを守れ」に終始する企業は
- 逸脱=作業者ミスと単純にとらえない
- 原因は一つとは限らない
- 個人に帰結する原因
- 個人的ミスの発生タイミング
- 認知ミス
- 記憶違い、忘れ
- 誤判断
- 動作ミス
- ヒューマンエラー=「システム不備」という視点
- 品質保証システムの設計
- 品質システムの不備
- 品質システムができていれば
- 是正措置/予防措置 (CAPA) ができているか
- 逸脱管理とCAPAはリンク
- リスクマネジメントには情報源がいる
- 「考える」作業員を養成しているか
- リスクマネジメントに必要な知識管理
- 教育訓練の再確認
- 教育訓練での留意点
- 力量とは
- 実効性の検証
- 教育は「教」と「育」
- ヒューマンエラー対策の一般的手法
- 4M-4Eマトリックス
- H2-ガイド
- 魚の骨図法
- P2R2手法
- HAZOP手法
- FTA手法
- ETA手法
- SHEL分析 (SHELモデル) と対策の事例
- 付録 演習問題 貴方ならどう対策しますか