本セミナーは、蛍光・発光・波長変換材に関するセミナーを2テーマセットにしたコースです。
セット受講で特別割引にてご受講いただけます。
通常受講料 : 102,600円(税込) → 割引受講料 82,080円(税込)
通常受講料 : 95,000円(税別) → 割引受講料 76,000円(税別)
(10:30~14:50 途中12:00~12:50は昼食休憩)
2014年10月7日に青色LEDの開発で、赤崎勇教授、天野浩教授、中村修二教授の三氏がノーベル物理学賞を受賞し、日本中の関心を集めている。青色LEDの最も重要な用途は白色LEDの光源であり、受賞理由にも記されている。そのため、白色LED用蛍光体はバブルとも言うべき注目材料となっているが、その市場そして開発動向は従来の蛍光体とは大きく異なっている。 しかし、長き泰平の世に慣らされてしまった日本の蛍光体研究は、新しい蛍光体の開発において様々な混乱を来している。励起源が異なると蛍光体の設計思想は全く異なるにもかかわらず、旧来の伝説的な研究仮説が開発現場にまかり通っている。 本講演では、LED用蛍光体の開発における現状での問題点、それを解決するための技術動向および今後の展望について各メーカの実用材料および窒化物、フッ化物、硫化物蛍光体などの新規蛍光体も具体的に解説する。内容としては、輝度向上への多くの研究者の取り組み、そして経営上最も重要である現在および将来の蛍光体産業の市場成長性についてもふれる。
(2015年8月26日 15:00〜16:30)
蛍光体材料としても用いられている希土類の産業情勢や需給状況と課題、さらに注目されている新しい希土類の応用研究について概説する。また、希土類の安定供給確保対策として注目されているリサイクル技術や海底資源探索の最新の研究成果についても紹介する。
(2015年8月27日 10:30〜11:50)
3価の希土類イオンを付活剤としたセラミックスは、従来ディスプレイ、レーザーや光増幅のための蛍光体として知られてきた。講演者はこの希土類含有セラミックスをナノ粒子化し、従来用いられることのなかった、生体透過性の高い1000nm以上の近赤外波長域における蛍光バイオイメージングに応用し、セラミックスナノ粒子の合成、生体機能化からイメージングシステムの開発に及ぶ一貫した開発を行うことにより、従来数mmに限られていた蛍光バイオイメージングの観察深度を数cmにまで拡張することに成功した。本講演ではこの新たな波長域での蛍光バイオイメージング技術の開発経緯を概観するとともにセラミックス蛍光体のバイオフォトニクス応用について概説する。(2015年8月27日 12:40〜14:00)
ガラスは透明でかつ、大面積パネルやロッド、円筒、ファイバー化など形態の自由度が高く、社会インフラのさまざまな分野で活用されている。光の分野では、光通信用ファイバーや、医療用ファイバーレーザー、蛍光体の母体材料として用いられており、近年ではガラス内部に微細な構造を導入した新しいタイプの材料が開発されてきている。本講演では、ガラス蛍光体の波長変換機能に注目し、白色LED用蛍光体や太陽光波長変換パネルへの応用に関する、演者の取り組みと最新の研究成果を紹介する。
(2015年8月27日 14:10〜15:10)
本講演では、代表的なナノ蛍光体として、ノンドープ型量子ドット、ドープ型量子ドット、YAG:Ce3+、YVO4:Bi3+,Eu3+を取り上げ、液相法による合成について解説します。また、それぞれのナノ蛍光体の蛍光特性についても紹介します。さらに、ナノ蛍光体の波長変換としての機能を生かし、太陽電池の分光感度の低い光を分光感度の高い光へ変換し、太陽電池の光電変換効率を向上させる試みについて説明します。
(2015年8月27日 15:20〜16:40)
波長が200-350nmの深紫外発光ダイオード (LED) は、殺菌・浄水、医療、生化学産業、公害物質の高速分解 (ダイオキシン、PCB) 、紫外硬化樹脂応用など、さまざまな分野での応用が考えられ実用化が期待されている。最近、窒化物AlGaN系半導体を用いた殺菌用途 (波長260-280nm) UVC-LEDの高効率化・高出力化の進展は特に目覚ましく、各社の開発競争はしのぎをけずっている。本講演では、殺菌用途UVCLEDの高効率化技術について、最近までの進展と、今後予測される飛躍的な高効率化の方法についてそれぞれ説明し、今後の展望を述べる。