第1部 抗体薬物複合体 (ADC) の物理化学的特性とCMC開発
(2015年8月28日 12:30〜14:30)
本講演では抗体薬物複合体 (
ADC) の開発に興味のある企業を対象に、その構造や特性ならびに今後の動向について概説する。特に、キー・テクノロジーであるリンカー、弾頭薬物、結合部位に関する化学的特性やADCの作用機作、また次世代ADCの方向性やCMC開発上の問題点などについて講演する予定である。
- 開発の歴史的背景
- ADCの構造と特性 (キー・テクノロジー)
- 抗体 (antibody)
- リンカー (linker: cleavable & uncleavable)
- 弾頭薬物 (payload: protein toxins, small molecules, isotopes)
- 結合部位 (conjugation site: amino acids, sugars)
- ADCの作用機作
- 循環 (circulation)
- 標的への結合 (antigen binding)
- 内在化 (internalization)
- 薬剤の放出 (drug release)
- 薬剤作用 (drug action)
- 現在販売されているADCの詳細
- 臨床開発中のADCとその特徴
- 次世代ADC
- CMC開発と特性解析
第2部 抗体薬物複合体 (ADC) の初期物性評価と開発可能性評価
(2015年8月28日 14:45〜16:30)
抗体薬物複合体 (
ADC) は、抗体と薬物リンカーを化学的に結合させたバイオ医薬品である。ADCにおいては、抗体医薬品にはない、薬物リンカーの結合数およびその分布、遊離薬剤など複雑な指標を評価する必要がある。初期研究におけるこれらの分析技術と開発可能性評価への取り組みを紹介したい。
- 生物製剤の開発可能性評価
- 抗体医薬品とは
- 生物製剤の開発可能性リスク評価および緩和
- ADCの特性
- ADCの初期物性評価
- ADCの開発可能性評価
- 低分子医薬品との相違点
- ADCの複雑性の評価
- ADCの安定性
- 評価方法
- リスクの回避
- ADCの開発戦略
- DXd-ADCのご紹介
- 薬効評価
- 今後の展望
- 今後のADC