自動車内装材の感性・品質価値向上セミナー

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会場 開催

本セミナーでは、自動車内装材の感性・品質価値向上セミナーについて詳解いたします。

日時

開催予定

プログラム

素材印象で付加価値を創出するための、印象の測定/評価手法と商品開発への応用

(8月25日 10:30~16:30)

 素材に関して、見た目の印象と触った時の印象を念頭において、官能評価の視点から測定/評価手法を解説し、この結果をどのようにして品質化して商品開発に結びつければ良いかを事例を交えて紹介します。なお、手法に関して、身近な製品を使用して実習を行います。実務に役立てていただければと思います。また、他社とは異なる商品開発のベクトルを明らかにするための工夫もお話ししたいと思います。

  1. 官能評価概論
    1. 人の五感の特性とそのメカニズム
    2. 官能評価の目的
    3. 官能評価のチェックポイント
    4. 目的に合った官能評価手法の選定
    5. 官能評価ではなぜ統計を使うのか
    6. 多変量解析の全体像
  2. SD法による印象測定 ~言葉で測る印象の構造~
    1. SD法とは
    2. SD法の事例
  3. QDA (定量的記述的試験) 法とSD法
    1. QDA法とは ~官能特性を表現する言葉をモノサシに~
    2. SD法とQDA法の違い
    3. QDA法の実習
    4. QDA法による設計品質化の手立て
  4. 特異な評価用語の潜在力と新たな商品開発力
    1. オノマトペ (擬音・擬声・擬態語) の意外なパワー
    2. 感嘆詞の可能性
    3. 共感覚的表現の有用性
    4. 最後にー心の中の設計品質化ー

自動車内装材における新価値創出技術と定量評価 ~高級感・リアリティ・良触感・上質感・・・付加価値を演出する素材と技術力~

(8月26日 10:00~16:30)

第1部 自動車メーカーから見た、内装材が自動車の商品性に果たす役割と質感・感性価値向上のための開発取り組み

(10:00~11:20)

 近年、自動車の内装に対するお客様の期待が高まり、質感の向上が自動車メーカーの重要な課題となっている。しかしながら、質感は人の感覚や感性で感じられるため、具体的な設計仕様として明確にしにくい。そのため、質感のメカニズムの解明と定量化に取り組むことが必要となってくる。本セミナーでは、自動車の内装の見栄え、触感について、感性工学を活用し、評価要素を明確にし、定量的に捉えることで、質感の向上を目指した開発手法を解説する。また、これらの知見に基づいた弊社製品の開発事例を紹介する。

  1. 自動車内装質感向上の取り組み事例
    1. 質感向上の取り組み紹介
    2. 内装質感に関する価値観分析
  2. 内装材の表面質感
    1. 感性工学を用いた表面質感の定量化
    2. 内装色が質感に及ぼす影響
  3. 加飾の質感と機能
    1. 金属加飾の本物感について
    2. 加飾の操作性への貢献
  4. 触感向上の研究事例
    1. ステアリングの触感
    2. 内装材の触感
  5. 表面質感メカニズムに基づくバーチャル技術の紹介
  6. 量産車への織り込み事例紹介

第2部 色・素材・加工を融合させた新しい価値の提供と自動車内装への適用事例 ~CMFデザインと自動車内装の関わり~

(11:30~12:50)

 昨今、「モノ」に対する価値観は大きく代わり、新しい感性価値に合わせたCMFデザインの表現が求められています。しかし、日本ではなかなか伝わらない感性価値の重要性は、 ユーザーレベルでは既に当たり前のモノになっているのです。新しい価値をCMFデザインでどう表現するか?技術や機能だけではない「価値を伝える事の重要性」などを自動車内装を含めた事例でご紹介します。

  1. CMFデザインとは?
    • CMFデザインの基本的な概念の説明
  2. 時代の気分と価値観の変化
    • 現在の時代背景と人々の価値観の変化を事例を元に解説
  3. CMFデザインと価値観の関係
    • CMFデザインは価値観を表現するのにどのように関係するか?
  4. CMFを活用したデザイン事例
    • 価値観を表現しているCMFデザインの事例
  5. 自動車への活かし方
    • CMFデザインと自動車との関係性

第3部 注目の触覚技術が生み出す触感ワールドとモノづくり

(13:40~15:00)

視覚あるいは聴覚と同様に、触覚でもセンサあるいはディスプレイと言った優れた工業製品を生み出すことは、一つの大きな目標である.ここで,できる限り元の触知覚現象に手を加えることなく、簡単な力学的作用で新たな付加価値を生み出すことに多くの関心が寄せられている。
触覚応用のヒントは、研究室内のデザインされた実験環境よりも,身近な触覚の世界に隠れている。特に、ものづくりの現場にヒントが多い。そこには,触知覚に関わる原理が隠れている。触覚の本質は能動触である。皮膚、爪および機械受容器の構造には巧妙な触覚情報処理機構が仕組まれており、その特徴は力学で議論することができる.重要なのは、既成概念を取り払い、一見不可能に思えるが実は可能であるかも知れないと信じることである.本講演では、いくつかの実例を通じて、新しい高触感技術について概観する。

  1. 触覚技術のパラダイムシフト
    1. これまでにないものづくり (不可能を可能に)
    2. 第3の触覚製品
  2. 触覚の増強と触覚コンタクトレンズ (ボディの面歪を瞬時に検知)
    1. メリヤス編みの軍手による皮膚変形
    2. 触覚コンタクトレンズ
  3. 触覚の操作と触覚ネイルチップ (官能評価)
    1. 爪変形が触覚に与える影響
    2. 触覚ネイルチップと指先の応力分布
  4. 触感の生成とソフトフィール硬質面 (内装部品に新たな付加価値)
    1. 触覚の錯覚
    2. 剛性 (物理量) とソフト感 (感覚量) を独立設計

第4部 本物感 (リアリティ) ・高級感を演出する加飾・成形加工技術

(15:10~16:30)

 本講座ではプラスチック成形品に高級感・品格ある見栄えや触感を与える加飾技術について紹介・解説する。 特に金属調加飾、ソフトタッチ加飾、三次元加飾高転写成形技術について解説する。 従来プラスチックの加飾技術はニセモノを安くつくる技術であった。今後は 単なるフェイクではなく、自然界には存在しないデザイン等も含め、新しい価値への挑戦のツールとして活用されていく。良いものをより高く売るために加飾技術を学んでいただきたいと考えています。

  1. プラスチックの加飾技術 (概論)
    1. 加飾技術の分類
    2. 一次加飾と二次加飾
    3. 造膜する、塗る、貼る、色をつける、形状を付与する
  2. 金属調加飾
    • めっき、蒸着、銀鏡、フィルムインサート、メタリック着色
  3. ソフトタッチ加飾
    • 金型内貼り合わせ、金型内発泡ウレタン成形、コアバック発泡成形、ソフトフィール塗装
  4. 三次元加飾
    • 水圧転写、三次元フィルム貼り合わせ、三次元転写
  5. テクスチャー加飾
    • シボ、鏡面、構造色
  6. オンデマンド加飾 (私だけ加飾)
  7. 今後の展望

会場

大田区産業プラザ PiO
144-0035 東京都 大田区 南蒲田1-20-20
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