分析法バリデーションに基づく全数受入確認試験と原材料のサンプリング基準に対する当局の考え方

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本セミナーでは、PIC/S GMPやリスク低減などの受入試験に対応するために分析法バリデーションに基づいて受入確認試験を実施した結果を解説いたします。

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プログラム

第1部 ≪PIC/S GMPを視点とした≫原材料受入試験 (全数) の基準と課題・運用および当局の考え方

(一日目 13:00~16:30)

原材料受入試験 (全数) の基準と課題・運用および当局の考え方

第2部 PIC/S GMPをふまえた受入試験実施・サンプリング手法と全数試験・省力化

(二日目 10:30~12:15)

 製造販売業者や製造業者が、医薬品を製造するために購入する原材料の安定した品質確保を図るため、重要な原料、中間体、中間製品、資材、製造設備・機器を納入する製造業者 (サプライヤー) の適確適格性を、常時に評価・管理することが重要である。その中で、サプライヤーから供給される原材料の受け入れ試験が、医薬品の品質確保にとって極めて重要事項である。原材料が原因で製品回収や健康被害に至ったケースが世界各地で多く発生している。PIC/S GMP Annex8に示されるように全数試験 (全梱包の品質同一性確認) の重要性と、一部サンプリングによる省力化の手法を説明する。

  1. サプライヤー管理における受け入れ試験
    1. サプライヤー管理における原材料の管理
    2. 原薬等の供給業者管理について (3013年度版GMP事例集)
    3. 医薬品を製造するための購入原料の品質確保
    4. PIC/S GMPガイドラインにおける出発物質
    5. サンプリングと試験管理、及び海外GMP指摘事例
  2. 受入試験実施・サンプリング手法の原則
    1. PIC/S GMP Annex 8の要件:出発物質及び包装材料のサンプリング
    2. 全容器からのサンプリング試験、及び一部の容器からのサンプリング
    3. 一部の試験が可能とうなるバリデーション計画
    4. PIC/S GMPガイドライン 第6章6.11~6.14におけるサンプリング
    5. 全数確認試験について
  3. 出発原料のサンプリング
    1. PIC/S GMPガイドライン 第5章5.25~5.27出発原料
    2. 原料検体のサンプリング
    3. 適用範囲
    4. 通常の検体採取法
    5. 簡略した検体採取法
  4. 一部サンプリングによる省力化
    1. サンプリング数の決定
    2. √N+1の抜取り数

第3部 ≪PIC/S GMP・GMP事例集対応≫分析法バリデーションに基づく医薬品原料粉体の全数受入確認試験と迅速・簡便実施法

(二日目 13:00~16:30)

 本セミナーでは、PIC/S-GMPおよびGMP事例集 (2013年版) での受入確認試験の重要性を再確認するために、まずAnnex8 (出発原料と包装材料のサンプリング) 、Annex20 (品質リスクマネジメント) ならびに製品品質照査の内容を概説する。次に受入確認試験において採用および検討されているラマン分光法と近赤外分光法の特徴を述べる。さらに分析法バリデーションを具体的に説明し、医薬品原料粉体の受入確認試験を携帯型ラマン分光装置により実施した結果について詳細に解説する。具体的には内包装材料の種類とその厚みを変化させた結果に加えて、主薬・賦形剤・結合剤、無機の添加剤、結晶形の異なる原料粉体についての受入確認試験結果である。一方、近赤外分光法では、ラマン分光法において困難な原料粉体の受入確認試験結果を主に説明する。もちろん両分光法による受入確認試は非破壊・非接触で迅速・簡便に実施されることを確認しているが、取り扱い上の注意点についても簡単に述べる。さらに製薬会社に注目し、携帯型ラマン分光装置を採用した経緯、ならびに受入確認試験を実施している結果を紹介する。最後に全数受入確認試験を免除する規定につてもごく簡単に触れたい。

  1. PIC/S GMP、GMP施行通知およびGMP事例集 (2013年版) と振動分光法
    • PIC/S-GMPの一般規定およびAnnex8「出発原料と包装材料のサンプリング」の内容確認
    • 品質保証として重要なAnnex20「品質リスクマネジメント」
    • GMP施行通知 (製品品質照査) ならびに事例集内容 (検体採取)
    • PIC/S-GDP (医薬品の適正流通基準) について
    • Q8 (製剤開発) を支援するPAT (プロセス解析工学) とラマン分光法・近赤外分光法
    • 迅速/簡便な受入確認試験用のラマン分光装置・近赤外分光装置の紹介
  2. 分析法バリデーションによる原料受入確認試験
    • 分析法バリデーションの概要
    • 分析能パラメータ (併行精度、室内再現精度、空間再現精度) の説明
    • ラマンシフト値、バンドの化学的帰属
    • 分析能パラメータに基づく具体的な受入確認試験方法とその結果
    • 受入確認試験のためのスペクトル解析 (スペクトルのt-検定など)
    • 特異性に基づく受入確認試験結果 (携帯型ラマン分光法装置)
  3. ラマン分光法・近赤外分光法による受入確認試験の詳細な結果
    • 包装材料の種類および内包装材料の厚み
    • 主薬、賦形剤、結合剤、無機の添加剤、健康食品粉体 (天然由来原料)
    • 製造会社および産地の違いによる受入試験は可能?
    • 主成分分析による原料粉体の識別
    • 携帯型分光装置による受入試験の注意点
  4. 製薬会社の取り組み
    • 携帯型ラマン分光装置を採用した経緯
    • 製薬会社の原料受入試験例 (ラマン分光法、近赤外分光法)
    • 受入試験装置の最近の傾向 (励起波長1030nm、1064nm)
  5. 受入確認試験の免除規定
    • PIC/S-GMP Annex8の内容再確認 (確認試験の回避)
    • オーストラリア当局 (TGA) のPIC/S-GMPのQ&A
    • 原材料等の供給者管理の重要性

会場

品川区立総合区民会館 きゅりあん
140-0011 東京都 品川区 東大井5丁目18-1
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