研究開発テーマの発掘ノウハウ

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本セミナーでは、研究開発テーマの発掘ノウハウについて詳解いたします。

日時

開催予定

プログラム

第1講 「特許情報・パテントマップを活用した研究開発テーマの探索」

(2015年8月24日 11:00~12:30)

 特許情報は、次々と変化していく技術進化を把握する貴重な情報源である。 その膨大な情報源から、いかにして有効なものを効率的に抽出し、そこから 研究開発テーマのヒントを導き出すことができるかは、いつも重要なテーマであ る。 他社特許の分析、特許出願、特許情報の調査と整理、パテントマップの作成と活用 などについて解説し、研究開発テーマ探索について考える。

第2講 「社会の動向、政策から研究テーマを発掘するポイント」

(2015年8月24日 13:15~14:45)

 将来を正確に言い当てることは非常に難度が高く困難であるが、それを本質的には 不確実なものと認識した上で、将来起こるであろう変化の予兆を発見することは重要 である。それは、社会の動向や政策などのマクロ環境変化から将来に向けて形成され る大きな影響を及ぼす可能性を見つけ出し、それらをしっかり観察し続けることで達 成される。 本講義では、直面する多くの課題を新しいビジネスの機会として前向きにとらえ、 研究開発を突破口として成長の道筋を描く技術マーケティングの手法を活用した研究 テーマ発掘について概説する。

第3講 「BtoB、ニッチビジネスにおける研究テーマの狙い方と発掘法」

(2015年8月24日 15:00~16:30)

 少子高齢化による国内市場の縮小やグローバルな競争激化など、事業環境は大きく変化している。企業は従来の事業を継続するだけではなく新たな付加価値を加えた事業構造変革が求められる。研究部門では新規事業に繋がるテーマを発掘、実行して事業貢献への寄与を図っていく必要がある。対象となる市場の変化を素早くとらえ、潜在ニーズに対処できる技術開発や製品開発に取り組むことが肝要である。研究者も市場に触れ、探索活動に携わり、テーマ選定から実行まで主体的に関わる姿勢が求められる。テーマ発掘のためのテクノマーケティング活動の考え方や進め方、テーマ選定や推進のあり方と評価方法について紹介する。併せて活動を支援する研究マネジメントについても述べてみたい。

  1. 競争戦略における「ニッチ」の意味合い
  2. 研究者の新たな役割の認識
  3. 事業戦略に沿った研究テーマ探索活動
  4. 市場の潜在ニーズを探るテクノマーケティング
  5. 営業と研究が協力して探索する「三新活動」
  6. 研究テーマ評価法比較 (スコア法とステージゲート法)
  7. ステージゲート法の評価項目とその運用
  8. 研究開発マネジメントの支援活動
  9. 社内ステークホルダーの意見を反映する意思決定の仕組み
  10. 新規テーマ提案制度とその運用

第4講 「コア技術の棚卸しから研究テーマを発掘する方法」

(2015年8月25日 11:00~12:30)

 自社の保有する基幹技術・製品の強みを全社で共有し、その技術をすべてのビジネス分野に使用できるようにしているかが基幹技術の活用という点で重要である。 スリーエム社では基幹技術をサイロメンタリティーに陥りがちな事業サイドから切り離しコーポレイトの立場で管理し、だれでもが自由に新規の研究開発に利用できるようにしている。 また、その基幹技術を展示するためにカスタマーテクニカルセンターを開設し、そこに重要顧客を招待することで、顧客の抱える課題解決に基幹技術を活用したソルーションを提案している。 カスタマーテクニカルセンターを訪問する顧客からは新規の潜在的研究開発テーマも浮き彫りになる。 顧客からもたらされる開発テーマは、だれもが納得する、社内への強いアピール力を持つ研究テーマとなる。

  1. コア技術の管理と継承
  2. コア技術を継承する三層のラボ組織
    (コーポレイトラバ、ビジネスグループラボと事業部ラボ)
  3. コア技術共有を促進するテクニカルフォーラムと企業文化
  4. 15%ルールによる有能人材の活用
  5. 世界主要1000社のデータに見る新規開発テーマは何から誕生
  6. カスタマーテクニカルセンター (基幹技術展示場) の活用と効果
  7. 潜在テーマの顕在化方法
  8. 顧客エンゲージメントの重要性

第5講 「長期視点に基づいた将来予測と研究開発テーマの発掘法」

(2015年8月25日 13:15~14:45)

 筋の良い研究開発テーマのアイデアをどうやって得るか、テーマのシナリオ仮説をどうやって創るか、仮説を検証するためのテーマ化をどうやってやるか、は、研究開発テーマの成功・不成功に大きく関わる。具体的にアイデアを得るために、さまざまな情報を分析したり、その情報をもとに将来を予測したりもする。それらをテーマ創出に反映されることができるかどうかは議論のあるところであるが、少なくとも、その思考・試行錯誤の過程を経ることは、筋の良いテーマを創出する上で役立つと考えている。本講演では、上記の観点から、過去の成功・失敗の解析も含めて論じる。

  1. 研究開発テーマのアイデアをどのようにして創出しているか
    1. シーズ由来かニーズ由来か
    2. 研究開発テーマのネタとなる情報源
    3. テーマのアイデアを出す人の思考回路
  2. 将来予測はできるか
    1. 未来予測法
    2. 過去の未来予測の結果
    3. 市場の長期予測
    4. 技術トレンド解析
  3. 長期視点をどうやって養うか
    1. 不連続のイノベーションはどのようにしてもたらされたか
    2. 素材企業の長期研究開発の成功例はどのようにしてもたらされたか
  4. テーマアップをどうやるか
    1. 納得されやすいフレームワーク
    2. 予測できないことはどうやってやるか
    3. シナリオ仮説をまとめる

第6講 「マーケティングからの技術開発テーマの発掘、アイディアの創出」

(2015年8月25日 15:00~16:30)

 顕在化しているニーズに対応する商品の開発は時間との勝負である。しかしながら、そもそも時間軸として、ニーズが顕在化している分野で技術開発を進めること自体がすでに手遅れということも多々ある。開発者への負担、開発コストの増大などが常態化することは事業全体の収益力低下となる。そこで、ニーズの先取りとして、マーケティングからの技術開発テーマの発掘を推奨する。重要なのは数年後 (数十年後ではない) のニーズをいち早く掴みこれを開発につなげていく分析力と推進力それに実行のスピードが要求されるということであるが、ここにマーケティングの役割がある。本項では、マーケティングと開発テーマの発掘の好循環事例を紹介する。

  1. サービスドミナントロジックによるイノベーション事例
    1. 顧客との接点
    2. 顧客接点から顧客ニーズを知る
    3. 製品からソリューションへ
    4. 顧客満足を収益に変えるビジネスモデル
    5. 新たな価値と新たな顧客接点の発見
  2. マーケティングと技術開発の好循環事例
    1. ソリューションのための技術開発
    2. 技術シーズからのソリューション
    3. イノベーションサイクルを回し続けるためには
  3. パブリックポリシーマーケティングからの技術開発
    1. 少し先の社会ニーズは政策にあり
    2. 政策との連携事例
    3. 現時点での先取りニーズ「スマートデクライン」とは
    4. 縮小する市場で成長するための技術開発
  4. まとめ

会場

株式会社 技術情報協会
141-0031 東京都 品川区 西五反田2-29-5
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