親水・撥水性表面の設計技術と動的濡れ性制御

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会場 開催

本セミナーでは、親水・撥水性表面の設計技術と動的濡れ性制御について詳解いたします。

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開催予定

プログラム

  1. 有機フッ素化合物を使わずに各種液体や氷の付着を抑制できる表面処理技術の開発

(2015年8月31日 10:30〜12:00)

これまで水や油をはじく表面を作製するには、有機フッ素化合物を使用し、見た目の接触角を大きくすることが重要であると考えられてきた。動的濡れ性を制御することができれば、有機フッ素化合物を用いなくとも、また、接触角を大きくしなくても、水や油、あるいは氷の付着をも抑制することができる。本講演では、動的濡れ性の基礎と応用について実例を挙げながら分かりやすく解説する。

  1. 濡れの基礎
    1. 静的接触角
    2. Youngの式
    3. Wenzelの式
    4. Cassieの式
    5. 3相接触線の重要性
  2. 動的濡れ性
    1. 接触角ヒステリシス
    2. 転落角
    3. 動的濡れ性制御 (低ヒステリシス化) のコンセプト
  3. 低ヒステリシス表面の事例
    1. 有機-無機ハイブリッド皮膜
    2. 耐熱性に優れた撥油皮膜
  4. 生物の分泌機能に学んだ撥液材料
    1. 粘性液体に対する撥液性
    2. 着氷防止機能
    3. 自己修復型超撥水性
  5. まとめと今後の展開

  1. ポーラスアルミナを用いた光ナノインプリント法によるナノ・マイクロ階層構造の形成と撥水特性評価

(2015年8月31日 12:45〜14:15)

次世代の発電システムとして、燃料電池の実用化が進められている。定置用燃料電池に続き、燃料電池自動車の一般販売も始まっている。高性能化、耐久性向上などは解決されつつあり、現在は、低コスト化が主要な課題となっている。この解決のために、開発が行なわれている低白金・非白金触媒、その中でもシルクを原料とするシルク活性炭の酸素還元活性について紹介する。

  1. ナノインプリント用金型作製のためのポーラスアルミナ基礎
    1. 自己組織化能とは
    2. 表面および断面構造の制御
  2. ポーラスアルミナにもとづくナノインプリントプロセス
    1. 各種ナノインプリントプロセス
    2. ナノインプリントプロセスの応用
    3. ロールtoロールプロセスの適用
  3. ナノインプリントプロセスにもとづく撥水・撥油構造の形成
    1. 撥水・撥油性の評価・メカニズム
    2. 構造制御にもとづく撥水・撥油性の向上

  1. ナノ微粒子のスプレーコーティングによる超撥水表面の作製

(2015年8月31日 14:30〜16:00)

水にまったく濡れない「超撥水表面」の原理と作製法について解説する。これまでに開発された技術を説明すると同時に,講演者が提案している「ナノ粒子のスプレーコーティングによる超撥水薄膜形成技術」を紹介する。さらに超撥水表面への付加価値 (透明性,強度,再生機能) 付与の現状を述べる。超撥水表面の作製に興味をもつ技術者の方に対して,具体的なノウハウを伝授することが講演の目的である。

  1. 固体表面の濡れと超撥水性
    1. 表面濡れ性の支配因子 (1) 表面エネルギー
    2. 表面濡れ性の支配因子 (2) 表面粗さ
    3. 超撥水性について
  2. 超撥水薄膜の作製法
    1. ドライプロセス
    2. ウェットプロセス
    3. 超撥水表面の設計指針
    4. ナノ粒子のスプレーコーティングによる超撥水薄膜の作製
    5. スプレーコーティング法における超撥水性の制御因子
  3. 超撥水薄膜の現状と課題 (耐久性,透明性,応用など)

会場

株式会社 技術情報協会
141-0031 東京都 品川区 西五反田2-29-5
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