1. ホール効果を用いたキャリア濃度・移動度の測定
(2015年8月26日 13:00〜14:30)
キャリア濃度と移動度は、材料特性を評価する上で最も基本的な物性です。その大小により求める機能が大きく変化するため、この両者をきっちりと計測して、材料開発に活用することが望まれます。そこで、キャリア濃度と移動度の測定法とその注意点を解説します。
- はじめに
- 本講義の流れ
- 金属・半導体・絶縁体の分類
- 電気伝導性 (電気抵抗率) ・キャリア濃度・移動度とその温度依存性
- キャリア濃度の制御方法 (ドーピングと欠陥導入、電界効果)
- ホール効果を用いてキャリア濃度・移動度が評価できる理由
- 電子と正孔 (ホール) 、n型とp型
- 磁場中の電子の振る舞い
- キャリアの散乱と移動度
- ホール効果が適用できない例
- 実験技術と注意点
- 測定装置の詳細
- データ処理上の注意点
- ホールバーとファンデルポー法
- キャリア濃度分布の測定法
- C-V法
- 走査プローブ顕微鏡
2. ドルーデモデルを用いたキャリア濃度・移動度の光学的評価
(2015年8月26日 14:45〜16:15)
ドルーデモデルは古典的な自由電子論ですが,このモデルを利用すると光学的にキャリア濃度や移動度を評価できます。本講義ではドルーデモデルとその使用法を解説します。
- 概要
- 本講義の流れ
- キャリア濃度・移動度と透過・反射率
- 光学的にキャリア濃度・移動度が評価できる理由
- Maxwellの方程式
- 屈折率・誘電率・導電率
- 吸収係数と導電率
- 物質の誘電関数
- 振動電場と誘電関数
- ローレンツモデル
- ドルーデモデル
- キャリア濃度・移動度とプラズマ周波数
- フレネルの式
- 板状試料の場合
- 薄膜試料の場合
- ドルーデモデルの使い方
- 方法1:屈折率を直接求めて解析
- 方法2:フィッティングによる解析
- 光学的導電率,光学的移動度
- 実例:ドルーデフィッティング