カーボンブラックの種類,3大基本特性, 分散性・ぬれ性向上,その評価

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本セミナーでは、樹脂やゴムへの分散性向上、溶媒や電解液との含侵性向上などについて解説し、官能基のコントロール、界面活性剤の使い方(プラズマ,酸化,グラフト化など) 、表面処理手法の進め方について詳解いたします。

日時

開催予定

プログラム

第1部 カーボンブラックの代表性状と 配合製品の特性に及ぼす影響 ~構造,一次粒子径,表面官能基,細孔容積~

(2015年8月21日 10:10〜11:30)

  1. カーボンブラックの代表性状
    1. 構造
    2. カーボンブラックの三大特性
    3. 一次粒子径
    4. 表面官能基
    5. 細孔容積
  2. 性状測定方法
    1. DBP吸収量
    2. アグロメレート,アグリゲート径
    3. 表面官能基,一次粒子径,表面官能基,細孔容積
  3. 配合製品の特性に及ぼす影響
    1. 一次粒子径と導電性
    2. 表面官能基とキャパシタ特性
    3. 細孔容積と導電性、樹脂の機械的強度
    4. 樹脂の濡れ性と導電性

第2部 カーボンブラックにおける分散機構および表面改質による分散・導電性の制御

(2015年8月21日 11:40〜13:10)

  1. カーボンブラックの基本特性と各種適性への影響
    1. カーボンブラックの構造
    2. カーボンブラックの形態面での特徴
    3. カーボンブラックの表面特
    4. 導電性に影響するカーボンブラックの特性
    5. 各種カーボンブラックの特徴 (ファーネスブラック,ケッチェン・ブラック,アセチレンブラック)
    6. 光学適性に影響するカーボンブラックの特性
  2. カーボンブラックの各種表面処理
    1. 炭素材料への各種表面処理方法
    2. 表面官能基付与及び官能基脱離処理
    3. カーボンブラック表面への物質添加処理・グラフト処理
    4. カーボンブラックへの被覆処理
  3. カーボンブラックの樹脂中への分散機構
    1. カーボンブラック分散機構モデル
    2. ポリマーへの分散性に影響する要因の考え方
    3. 分散機構に影響するカーボンブラック形態面の特性
    4. 分散機構に影響するカーボンブラックの表面特性
    5. 解砕/微細化工程および凝集安定化への界面の影響
  4. 着色用途でのカーボンブラックの分散の考え方
    1. 分散状態による光学適性への影響
    2. 分散状態による粘性挙動への影響
    3. カーボンブラックの表面性状による分散への影響
    4. カーボンブラックの表面性状による分散安定性への影響
  5. 導電特性用途でのカーボンブラックの分散の考え方
    1. パーコレーション理論の考え方
    2. 各種ポリマーでの導電特性と分散モデル
    3. 良導電性を発現させる分散構造
    4. ダイナミックパーコレーションによる凝集構造形成 ~パーコレーションを起こしやすいCBとは
    5. 構造形成・凝集性に影響するカーボンブラックの特性
    6. カーボンブラック低配合導電化達成するためのポイント
    7. 導電性用途での最適なカーボンブラック分散条件
  6. カーボンブラックの表面処理の今後の展望

第3部 カーボンブラックの導電性メカニズムと 分散・配合技術、その最適活用法 ~電池特性向上、導電性向上~

(2015年8月21日 13:50〜15:20)

カーボンブラックは、帯電防止や導電性付与の目的で樹脂やゴム、電池材料の添加剤として幅広く用い られている。 本講演では、カーボンブラックの製法、特性、物性評価法、並びに、用途例について代表的な 導電性カーボンブラックであるアセチレンブラックを主体に解説する。導電性を効果的に発現させるための 導電性メカニズムは、カーボンブラックの選定のみならず、配合、混練・混合プロセスと密着した関係にあり 切り離すことができない。これら一貫した材料設計を特にリチウムイオン二次電池材料を重点的に、樹脂・ ゴム用途においても技術的に重要な考え方を解説する。代表的なカーボンブラックであるアセチレンブラッ クとファーネスブラックを対比させながら理解を進める。
  1. はじめに
    1. 各導電フィラーの位置づけ
    2. 炭素の多様性
  2. カーボンブラックの特性と用途
    1. 代表的な導電性カーボンブラック
      • アセチレンブラック
      • ケッチェンブラック
      • ファーネス法導電性カーボンブラック
    2. 製法と基本性状の関係について
      • 製法 ・合成プロセス
      • 3大基本特性
        (一次粒径、比表面積、OAN、揮発分)
      • 結晶性
      • 凝集形態
      • 不純物 etc
    3. 基本性状の評価方法
      • 分析的手法 ・物性評価による方法
    4. 導電性カーボンブラックの特性と用途
      • CVケーブル
      • 導電性シリコーン
      • ICトレー・シート
      • タイヤブラダー etc
    5. 電池用途におけるカーボン系導電剤の役割 ~アセチレンブラックを例として~
      • リチウムイオン二次電池
      • 鉛蓄電池
      • 電気二重層キャパシタ
      • 燃料電池 etc
  3. カーボンブラックの導電性メカニズム
    1. 導電性メカニズム
    2. 導電性、分散性に影響を及ぼす因子
  4. カーボンブラックの最適活用・配合術
    1. ABの代表的品種、特殊なAB
      • 粉状品
      • プレス品
      • 粒状品
      • 高比表面積品
      • 低比表面積品
      • 改質品 (高結晶化、官能基付与など)
    2. ABのリチウムイオン二次電池の導電剤活用例
      • 正極における導電剤としての活用事例
      • 負極における導電剤としての活用事例
  5. アセチレンブラックの分散技術
    1. 分散の定義
    2. 小粒径アセチレンブラックの活用術
      • 混練工程における工夫
      • 分散液化技術 etc
    3. 分散の新しい評価技術
      • 電極スラリーにおける電気化学的分散評価
  6. カーボンナノチューブ (MWCNT) との併用事例
    • カーボンナノチューブとの併用事例
    • カーボンナノチューブとの複合化事例
    • コンパウンド用途における併用事例
  7. 次世代アセチレンブラックへの課題と対応
    1. 電池用途の導電剤としての課題
      • 負極への活用 ・高電位電池対応
    2. 電気化学分野での今後の展望

第4部 ~セミナー+測定デモで解説する~ カーボンブラック等フィラー分散状態の評価測定

(2015年8月21日 15:30〜16:50)

ゴムコンパウンドのカーボンブラックや各種フィラーの分散状態を確認するため,画像解析に独自 のフラクタル次元を用いた分散評価試験機を開発。測定原理から混練工程の直接的な管理などへ の応用の可能性について,実機デモを交えながら平易に解説します。
  1. カーボンブラックを含めたフィラー分散状態を測定する事の重要性とその難しさ
  2. フラクタル次元法による分散状態の測定原理について
    1. 従来法 (凝集塊カウント法) との比較,長所と短所
    2. 分散評価に必要なパラメーター
  3. 測定試料の前処理
    1. 試料の切り出し,カッティング
    2. その他前処理について
  4. 計測データとその読み方 フラクタル次元と粒子分布ヒスグラムによる分散傾向の把握について
  5. 用途事例
    1. 一般的な研究用途
    2. 混練プロセスの良否判定
    3. 混練製品の品質管理,不具合分析

会場

株式会社 技術情報協会
141-0031 東京都 品川区 西五反田2-29-5
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