再生医療は、臓器移植と異なりドナー不足などを克服できる革新的な治療、従来法では治療困難な疾患や障害への対応など未来の医療の実現に向け、再生医療がわが国のみならず世界各国で熾烈な競争が始まっています。再生医療の発展には被験者の方が安心して臨床研究に参加できる環境づくりが必要です。このための施策の一つが「再生医療等の安全性の確保に関する法律」と言えます。同法に基づく補償・賠償責任保険も商品化されました。再生医療に係る補償・賠償とは何か、事例を挙げて解説します。
はじめに:再生医療への期待
文科省主催「再生医療薬事講習会」でお話したこと
- 被験者保護と補償責任/賠償責任
- 被験者が安心して臨床研究に参加していただくためには何が必要か
- 補償責任と賠償責任の違い
- 補償案件、賠償案件とは
- 再生医療学会「再生医療等臨床研究における健康被害補償に関するガイドライン」
及び「補償・賠償責任保険」について
- 再生医療補償ガイドラインの概要
- ガイドラインについてのコメント (追加した方が良いこと)
- 補償・賠償責任保険の概要、手続き等について
- 世界初のiPS細胞を使った臨床研究に係る補償保険で議論したこと
- 医法研補償のガイドライン改訂問題について
- 医法研11年ガイドライン・21年ガイドラインと27年改訂案はどこが違うか
- 27年改定案について寄せられた関係者からのパブコメ
- 補償に係る臨床研究倫理指針 (2009年6月発表) Q&Aについて
- 被験者保護の観点から求められる補償・賠償制度とは