リチウムイオン電池の安全性向上策と国内外の関連規制動向

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会場 開催

本セミナーでは、リチウムイオン電池の安全性の基礎、現状と課題、安全性向上対策等について解説し、安全性規格や具体的な試験方法について詳解いたします。

日時

開催予定

プログラム

第1部 リチウムイオン電池の非安全へと至るメカニズムと安全性向上対策

(2015年8月24日 12:30〜14:20)

リチウムイオン電池はモバイル機器のみならず電気自動車、電力貯蔵装置等、今後飛躍的に市場が拡大されるとの経済予測がある。電池の高性能化を目指した研究 開発が世界で盛んに行われている。一方で工業製品としての信頼性は未だ十分とはいえず特に安全性の向上が求められている。本講演ではリチウムイオン電池の安全性の基礎、現状と課題、安全性向上対策等について概説し高性能電池開発の助としたい。
  1. リチウム電池の安全性概要
  2. リチウムイオン電池が非安全になる機構
    1. 電池の熱暴走機構
    2. 熱暴走を誘発する基本的因子
  3. 安全性向上の取り組み、対策
    1. 電解液の安定性向上
    2. 電極表面処理による安定性向上
    3. 難燃性向上
    4. セパレータ
    5. 全固体電池
  4. 市販リチウムイオン電池の市場トラブルの例
  5. リチウム電池の安全性評価方法
    1. モバイル機器用電池
    2. 車載用電池
    3. 電力貯蔵用電池
  6. 電池特性評価ビジネス
  7. まとめと今後の展望

第2部 リチウムイオン電池の安全性を巡る国内外の規格・ガイドラインの制定動向と今後の展開

(2015年8月24日 14:30〜16:30)

およそ全ての携帯機器 (スマートフォン、デジタルカメラ…) 、電動アシスト自転車、電動工具、太陽光発電のバックアップ、そして電気自動車まで、リチウムイオン電池は現代社会のインフラとして不可欠な存在となった。1990年代初めの上市から現在まで20年を越える歳月の中で、また生産拠点が日本から海外に移る中で、リチウムイオン電池の安全性の問題―発火、破裂と漏液などの事故は、形を変えて何度も繰り返されている。その間に、安全性のガイドライン (電池工業会) や電気用品安全法 (日本) が整備され、JIS、UN、ULその他の安全性試験規格も整備された。ノートPCの電池発火事故などはほぼ撲滅されたが、一昨年のB787機のトラブル等など、リチウムイオン電池の安全性そのものへの疑念が払拭出来ないままでいる。 本セミナーでは上記の状況を背景に、安全性規格や具体的な試験方法を、二次電池の電気化学と工学的見地から判り易く解説したい。また殆どの規格は膨大な英文ドキュメントであり、要点だけを和訳で紹介する。 取り上げる規格はJIS、UN (国連輸送安全性基準) 、UNECE (R100/EV) 、UL、QC/T (中国) 、IEC、ISOほかであるが、特に最近のEV関係は動向も含めてカバーしたい。
  1. 安全性、リスクとハザード
  2. 安全性試験と要求事項
  3. JIS規格と電気用品安全法
  4. UN規格と電池輸送
  5. UL規格と製品認証
  6. 廃電池処理プロセスと安全性
  7. (参考) 自動車火災、B787機インシデントほか
  8. 電気用品安全法の運用改定 (2014-15)
  9. 用途分野別のUL規格制定 (2014-15)
  10. EV電池に関するUNECEの安全性基準
  11. 有機電解液系の発がん性と急性毒性

会場

品川区立総合区民会館 きゅりあん
140-0011 東京都 品川区 東大井5丁目18-1
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