第1部. がんを標的としたナノDDSの動向と安全性・有効性評価
(2015年8月5日 11:00〜12:30)
- がん組織の微小環境とDDS
- ナノDDS製剤の体内動態
- 動態制御における決定因子
- ナノ粒子に対する免疫応答
- 繰り返し投与時の体内動態
- がんへの集積性
- ナノDDSによる抗がん剤デリバリー
- 抗がん剤の放出制御
- ターゲティングDDS (ペプチド、抗体)
- RNA干渉医薬とDDS
- DDS製剤の臨床応用
- がん領域で実用化されたDDS製剤
- レギュラトリーサイエンス
- 安全性・有効性評価
- アカデミア発DDS製剤シーズの実用化
第2部. がん微小環境を利用したDDS開発と有用性評価
(2015年8月5日 13:15〜14:45)
がん微小環境は、がんの転移・進展に関与するだけでなく、近年、DDSへ利用可能な標的としても着目されている。本講では、DDS開発に有用な微小環境因子について述べるとともに、 微小環境応答性DDSの具合例について紹介する
- がん微小環境の基礎知識
- がんの転移・進展に関与する微小環境因子
- がん治療効果に対する微小環境因子の影響
- 微小環境下のがん細胞の検出方法
- がん微小環境を利用した治療法
- DDS開発へ利用できる微小環境因子
- 腫瘍内低酸素および微弱低pH
- がん細胞特異的プロテアーゼ
- がん間質構造
- 微小環境応答性DDSの開発
- 弱酸性抗がん剤のDDS基材としての利用
- 腫瘍内微弱低pH応答性細胞外薬物放出促進型キャリアー
- 腫瘍内微弱低pH応答性細胞内取り込み促進型キャリアー
- がん細胞特異的プロテアーゼ応答性細胞質送達促進型キャリアー
- 細胞質環境応答性薬物放出促進型キャリアー
- 今後の課題と展望など
第3部. Cell Delivery Systemによるがん免疫遺伝子治療の最適化
(2015年8月5日 15:00〜16:30)
がん患者から樹状細胞や細胞傷害性T細胞を採取し、in vitroにて遺伝子導入により効果的な抗腫瘍効果を発揮できる細胞医薬として創製し、それを患者に投与する養子免疫療法に ついて概説する。さらにこれら養子免疫療法における問題点を抽出し、その解決策について我々の研究成果を中心に紹介する。
- がん免疫療法におけるDDS
- 樹状細胞 (DC) ワクチンにおけるCell Delivery System
- アデノウイルス (Ad) ベクターの特徴
- 改良型AdベクターによるDCへの遺伝子導入
- 抗原遺伝子導入DCをワクチンとして利用するがん免疫療法
- リンパ組織集積性を改善したDCワクチンの設計
- 生体内安定性を改善したDCワクチンの設計
- 細胞傷害性T細胞 (CTL) 養子免疫療法におけるCell Delivery System
- CTLがん養子免疫療法とその問題点
- 血管内皮増殖因子受容体 (VEGFR2) を標的としたCTLの送達
- レトロウイルスベクターを用いた抗VEGFR2
一本鎖抗体提示CTL (scFv-CTL) の創製
- scFv-CTLの腫瘍集積性と抗腫瘍効果
- 腫瘍新生血管を傷害するanti-VEGFR2 chimeric-TCR発現CTL (cTCR-CTL) の創製
- cTCR-CTLの腫瘍集積性と抗腫瘍効果
- cTCR-CTLによる転移癌に対する抗腫瘍効果
- mRNAのエレクトロポレーション (EP) によるcTCR-CTLの創製
- 臨床研究を目指した
EPによるヒトT細胞へのmRNAの導入