第1部 「プレフィルドシリンジの品質基準・設計と医療現場ニーズをふまえた機能付加・新規性
~バレル・ガスケット、トップキャップ設計上の留意点~」
(2015年7月22日 10:30〜13:15)
プレフィルドシリンジ製剤は、薬液との安定性の面からガラスが一般的であったが、バレルに使用可能な樹脂が見出されて以来、破損防止や加工のしやすさからプラスチックバレルのプレフィルドシリンジが普及してきた。
今回シリンジ材質選定に必要な試験項目とプレフィルドシリンジに汎用されてきたプラスチック材質の特性と品質基準、市場でトラブルを発生させないための設計時の留意点ならびに品質・機能の評価方法、海外の最近の機能付加の事例など演者の経験を踏まえて紹介する。
- キット製剤の定義とプレフィルドシリンジの利点
- プレフィルドシリンジの材料特性と設計
- シリンジ材質の品質基準
- ガラス容器試験,プラスチック容器試験,新規バレル樹脂の生物学的試験
- プラスチックバレルの材質
- シリンジバレルに使われる樹脂の特性
- プレフィルドシリンジのバレルに使われる樹脂 (PP、COC、COP) の特性
- ガスケット材質
- ゴム材質の特徴
バレル (ガラス、プラスチック) 設計上の留意点
- バレル設計上の留意点
- 硝子シリンジの破損部位と防止策 (例)
- 使用性に関する設計時の留意点
- プラスチックバレルの滅菌による寸法変化
ガスケット、トップキャップ設計上の留意点
- ガスケット径と密封性
- シリコン塗布量の使用性 (摺動性・微粒子) への影響
- トップキャップの密封性
- トップキャップのシリコン塗布量と開封性
設計時の主な品質・機能評価
プレフィルドシリンジ製剤の製造方法
プレフィルドシリンジへの機能付加
- 機能付加 (セイフティー機能,皮内投与,ペンタイプ等) の事例紹介
- 海外の自己注射のディバイス紹介
- 無針注射
- ICタグ,磁気ラベル貼付シリンジ
第2部 「医療現場からみたプレフィルド製剤への期待と課題
~製剤見本などにより剤形や使用感を比較考察する~」
(2015年7月22日 14:00〜16:15)
注射薬のプレフィルドシリンジ・キット製剤について、実際の使用感から他剤との比較を含め考察する。
今年度新発売が予定されているキット製剤 (BS含む) 3剤の検証も予定しています。
<講習会のねらい>
現在販売されているプレフィルド・キット製剤について具体的に特性など比較する。製剤見本などを持参するので、手に取って比較していただきたい。
- 既存のプレフィルドシリンジ製剤についての紹介:オートインジェクター含む
- 特長や価格設定などを解説
- 既存製剤のキット化に際して考慮すべき点
- 抗生剤や高カロリー輸液製剤を紹介
- 抗生剤キットは新規製剤の発売があまりなかったが、今般、既存のバイアル製剤のキット化が予定されている。
この事例の薬価算定を検証する。
- 在宅自己注射療法に関する話題
- 2014年度診療報酬改定に伴う管理料の変化
- 高齢者の自己注射における課題
- CSII用ポンプの取り扱い、など
- 後発品 (BS含む) 選択基準とプレフィルド製剤
- 医療機関の現状や判断根拠について考察