第1部 エクセルギー解析の基礎と自動車開発への応用
(10:30~12:00,12:50~14:20)
エネルギーを電気あるいは動力と同一の基準で評価できるエクセルギーが、従来の熱力学第1法則の熱量保存則では表わせないエネルギーの損失の見える化ができるとして注目を集めている。
自動車の開発においては、現状、熱力学第1法則だけが考慮されており、第2法則によるエネルギーの質を考えていず、本質的なエネルギーの有効利用ができていない。本セミナーでは、限られた資源を有効に使うために熱力学第2法則を考慮したエクセルギー解析を自動車に適用する方法について解説する。
Ⅰ.エクセルギー解析の基礎
- エネルギー利用の評価
- 熱収支
- エンタルピー収支
- エントロピー
- 最大仕事と有効仕事
- エクセルギー
- エクセルギーの定義
- エクセルギーの計算法
- エクセルギー収支
Ⅱ.自動車への応用
- プロセスのエネルギー解析
- 伝熱プロセスの解析
- 内燃機関の解析
- コージェネレーションシステムの解析
- 多様な自動車システムへの応用例
- ガソリンエンジンと水素・火花点火エンジンのエクセルギー解析
- バイオ燃料・ディーゼルエンジンのエクセルギー解析
- 代替燃料SIエンジンのエクセルギー解析
- 燃料電池自動車のエクセルギー解析
- 噴射時期,エンジン速度などのエクセルギーに及ぼす効果
第2部 工場の省エネルギーを革新する新しいエクセルギー活用技術の実践
(2015年7月30日 14:30〜16:30)
これまで、エクセルギーは重要かつ有効な理論であることが、多くの識者によって叫ばれてきたが、わが国の企業の現場で有効に活用されている事例はなかった。
今回解説させていただく「新しいエクセルギー活用技術」は、エクセルギーを現場活用するための最小限の要素技術を体系化したもので、導入企業において著しい効果が認められている。
- エクセルギー活用技術の概要 ―エクセルギー解析と基準エネルギー消費量解析―
「エネルギーロスとエネルギー効率のみえる化と改善シミュレーション」からなるエクセルギーを現場の省エネに生かす方法をわかりやすく解説。エクセルギーの弱点を基準エネルギー消費量解析が補う。
- エクセルギー活用技術の適用事例 ―自動車工場と同一のエネルギー使用プロセスへの適用事例―
実際のエネルギー使用プロセスでの具体例。工業炉、蒸気利用システム、冷熱利用システム、圧縮ガス利用システム、コジェネレーション等から選択して解説予定。
- エクセルギー活用技術の自動車工場への適用 ―自動車工場の重要なエネルギー使用プロセスへの適用法―
自動車工場におけるエクセルギー活用技術の適用法の解説とくに、自動車工場における現行の省エネ手法と対比する。