固形製剤の異物は製薬製造所にとって永遠の課題であり、虫/毛髪の異物は製品回収の多い原因の一つである。特に海外製造所の場合は異物に関してほとんど苦情が寄せられないことなどもあり、異物に対する基準が日本より厳しくない。異物低減対策の①入れない、②出さない、③造らないを紹介する。異物低減を行うためには、異物検査の評価方法を確実にすることであり、QCの検査方法と製造での全数目視選別の方法を紹介する。製品苦情で虫・毛髪など生体由来異物が見つかった時、広がりを確認することが製品回収を防止する方法にもなることから、広がりを特定する取り組みについても紹介する。製造所の品質は先ずはGMPで保証しているが、GMPに上乗せ基準として、製造で品質を造り込む方法についても紹介する。異物だけではなく不良対策についても紹介する。
- 異物による製品回収事例
- 異物による製品回収
- 当局の査察における製品回収
- 回収に関する通知
- 医薬品・医療機器等の回収について
- 生物由来異物の製品回収について
- 異物の検査と外観検査方法と限度
- 品質管理部の異物試験/外観検査方法
- 製造における全数異物・外観検査/全数選別方法
- 異物・外観限度見本の設定
- 異物の同定方法
- 検査者の訓練と認定
- 異物検出の確率と母不良率との関係
- 外観検査のセンサーの役割
- 異物対策の考え方
- 入れない (原料/資材の異物対策)
- 出さない (取り除く)
- 造らない (異物を製造中に入れない)
- GMP基準への上乗せ基準 (製造で品質を造り込む)
- ラインで薬機法違反を造らない
- 表示資材はラインでバーコード管理
- 金属は粉と成形で二度検査
- 直接薬剤に接する資材の異物対策
- 師過可能な原料は師過/ろ過する
- 外観のビデオ検査
- 異種品のラインでの検出
- 虫/毛髪対策
- 虫対策
- 毛髪対策
- 虫苦情における調査と対策事例
- 虫の同定
- 対策
- 苦情先への説明
- 製品苦情発生時の範囲の特定
- 製造時の系外排出品の確認 (製造レベルの把握)
- 製品苦情時の範囲の特定
- 原料メーカーの異物対策/指導/取決め事項
- 原料メーカーの異物対策
- 原料/資材メーカーの査察/指導
- 資材の段階での全数選別
- 微生物汚染の防止
- 品質保証書への異物基準の盛り込み
- 海外製造所の異物対策の例
- 海外製造所に全数異物検査機導入
- 外観異物の削減
- 原薬の異物逸脱により、返品時の品質トラブル
- 異物/外観不良による逸脱発生時の範囲の特定
- 異物対策改善への人/風土創り
- 将来の課題 (意図的な異物混入の防止)
- Mind5Sの勧め
- 割れ窓理論
- 一人ひとりが品質保証の推進