洗浄の基本概念として、離型洗浄、溶解型洗浄、分解型洗浄の3パターンに分ける考え方から、界面活性剤、酸、アルカリ、酸化剤、有機溶剤等の洗浄剤成分の種類と性質、種々の洗浄機器や機械力、汚れの定量方法、洗浄試験法等について概説し、洗浄の全体像を理解するとともに個別の汚れの除去に対応するための基本的な考え方を説明する。
- 洗浄の基礎理論
- 3種の洗浄メカニズム (分離型洗浄・溶解型洗浄・分解型洗浄)
- 汚れの分類 (水溶性汚れ、油性汚れ、固体汚れの分類と性質)
- 水系洗浄剤
- 界面活性剤 (基本構造と種類、基本的性質、および洗浄作用について)
- アルカリ剤 (アルカリ剤の種類と性質、表面電位への影響、溶解・分解作用)
- 酸 (酸の種類、酸による溶解メカニズム、酸使用上の注意点)
- 酸化・還元剤 (酸化と還元の意味、代表的酸化剤・還元剤、各種漂白剤、漂白活性化剤、活性酸素)
- 金属イオン封鎖剤 (水の硬度、硬度成分の洗浄への影響、各種金属イオン封鎖剤)
- 準水系洗浄剤 (準水系洗浄剤の種類とそれぞれの性質)
- 非水系洗浄剤 (非水系洗浄剤に用いられる有機溶剤の種類と性質、使用上の注意点等)
- 各種洗浄装置 (超音波、高圧水、泡沫利用システム等)
- 各種汚れ除去に適した洗浄方法
- 油性汚れ・固体汚れ・水溶性汚れの除去について (各種汚れ別の洗浄方法の紹介)
- 機械力と洗浄剤との関係 (機械力主体型洗浄と洗浄剤主体型洗浄の使い分けについて)
- 清浄度の評価
- 外観からの評価 (目視評価、表面反射率による評価、クベルカムンク式、画像データからの評価)
- 汚れの化学分析 (有機汚れの各種化学分析、無機汚れの各種化学分析)
- 洗浄率と洗浄力に関する理論 (統計分布理論により洗浄率から洗浄力を求める考え方)