第1部 変化する農業の産業構造と、新しい農業ビジネス構築のカギ
農業の変革と産業化には連携が不可欠といえる。生産者、企業、自治体、研究機関が有機的に連携し、社会に新しい価値とビジネスを生み出す農業トレンドの背景と事例を解説。
- 『農業界を取り巻く環境変化と、農業参入のビジネスポテンシャルの高まり』
- 数値から見える農業界、農業経営の実情と変化
- 「成長産業としての農業」と「農村維持・環境保全としての農業」
- 2014~2015年の農業ビジネスのトレンドと事例 (健康,医療・観光・輸出・人材育成・雇用等)
- 2015~2016年の農業ビジネスのトレンド
- 『プロ農業経営者との連携によって新たな価値を生み出すアグリビジネスの事例』
- 異業種企業のアグリビジネス
- 農業界におけるM&A
- 研究開発における連携
- 生産事業の実践
第2部 地域実証実験に見る、スマート農業システムの現状と、「農」のある未来型都市システム構築の課題と展望
今後増加を続ける都市人口に対して減少を続ける農地面積と農業人口に関わる諸問題の解決に貢献するために、都市農業、垂直農業、植物工場が注目されている。この傾向は、重量物で痛みやすい生鮮食料の都市内生産という観点からだけではなく、食料運搬に関わる資源消費の節減、道路混雑の緩和、食料安全保障、都市内資源循環、都市生活者の生活の質の向上などの多面的意義を有している。これらの現状と将来性について、千葉県柏市柏の葉地区の例を中心に述べる。
- 増加を続ける都市人と減少を続ける農地面積と農業人口
- 都市農業、垂直農業、植物工場に関する国内外の状況
- 生鮮食料の都市内生産、食料運搬資源消費の節減、道路混雑の緩和、食料安全保障、都市内資源循環、都市生活者の生活の質
- 人工光型植物工場の生産性、コスト内訳、改善項目
- 植物工場の国内外における意義、現状、将来性
- 千葉県柏市柏の葉地区での実践例
第3部 植物工場先進国オランダのスマートアグリの現状と日本の比較に見る、今後の方向性と課題
欧州の小国であるオランダはスマートアグリの分野では自他ともに認める先進国である。その生産性は非常に高く世界第一位のトマト輸出国でもある。オランダの太陽光型植物工場の発展過程と未来について、わが国と比較して解説する。また、わが国でのスマートアグリの必要性と今後の展開について、実践的な知見から解説する。
- オランダの概要
- オランダという国
- 気象条件
- 太陽光型植物工場の発展過程
- 太陽光型植物工場の現状と未来
- トマト栽培を事例にしたオランダにおけるスマートアグリの概要
- 大規模化する施設面積
- 栽培方法
- コンピュータによる施設内環境制御システム
- センシング技術
- 労務管理システム
- エネルギー管理システム
- なぜオランダの農業は発展したのか?
- 産業としての農業
- 産官学の連携
- 植物生理とIT技術
- 人材育成
- コンサルタントの役割
- わが国におけるスマートアグリの課題
- なぜスマートアグリなのか?
- IT技術を必要とする理由
- IT技術を使いこなすための条件
第4部 ~先駆企業の取り組みに学ぶ~
食・農クラウド「Akisai」を活用したスマートな農業活性化の仕組みとビジネスの現状・展望
富士通では、「豊かな食の未来へICTで貢献」をコンセプトに、農業、食市場に改革をもたらす新しい企業経営スタイルへの変革を支援するクラウドサービス (Akisai) の提供を開始しました。本講演では「食・農クラウド Akisai」を活用したICT農業の実施例、これらの現状と課題、今後の展望などをご紹介します。
- 企業を取り巻く環境の変化
- 日本農業の現状と課題
- スマート農業・スマートアグリとは
- 富士通の食・農分野への取組み
- 食・農クラウド 「Akisai」とは?
- 生産の見える化の実現 ~農業生産管理 機能紹介~
- データの見える化ICT活用事例 (土地利用型、露地野菜、果樹)
- 施設園芸の高度化 ~施設園芸SaaS 機能紹介~
- 施設園芸分野でのICT活用事例
- 施設園芸分野のオープンな取り組み
- ユビキタス環境制御システム (UECS) について
- スマートアグリコンソーシアムについて
- その他のサービス
- 最後に ~今後の展望~