第1部 「バイオ医薬品の糖鎖解析と開発過程での糖鎖確認試験~実例をふまえた開発過程,申請データの取得時及び開発後の評価の留意点~」
(2015年6月29日 10:30〜13:00)
バイオ医薬品の多くは糖タンパク質性医薬品であり、その糖鎖が生理活性、安定性、体内動態等に重要な影響を与えることが知られている。したがって、開発過程、申請データの取得時及び開発後のいずれの段階でも、品質管理あるいは構造解析において糖鎖を評価する必要がある。また、バイオ後続品においても糖鎖の評価は重要である。本講座では、糖タンパク質糖鎖の評価に必要と考えられる試験法について実例を交えながら紹介する。
糖タンパク質性医薬品の糖鎖試験法として必要な分析技術について理解を深めていただく。また、実際のデータ取得時及び解析時の留意点について実例を交えながら紹介する。
- バイオ医薬品の特徴とガイドラインについて
- 化学合成品とバイオ医薬品の違いについて
- ガイドライン (Q6B等) について
- バイオ医薬品の構造と不均一性の要因
- 糖タンパク質の糖鎖について
- 糖タンパク質糖鎖の役割
- 糖タンパク質の構成糖について
- グリコシド結合及び糖鎖結合位置について
- 糖鎖構造について
- 糖鎖解析技術
- 単糖分析
- 単糖分析法概略
- 単糖の遊離
- 単糖のHPLC及びGCによる分析及び測定例
- オリゴ糖鎖の分析及び糖鎖マッピング
- オリゴ糖鎖の分析法概略
- オリゴ糖鎖の遊離
- オリゴ糖鎖の誘導体化
- オリゴ糖鎖のHPLC,LC-MS/MS,CE等による分析及び測定例
- 糖ペプチドの分析
- 糖ペプチドの分析法概略
- プロテアーゼ消化
- 糖ペプチドのLC-MS/MSによる分析及び測定例
- 糖鎖結合位置の解析
- 糖鎖結合位置の解析法概略
- 糖鎖結合位置の解析
- 糖タンパク質のグリコフォームの分析方法及び測定例
第2部 「規格試験及び糖鎖試験方法の設定・評価~実例を交えた規制当局の考えに応じたデータ取得方法~」
(2015年6月29日 13:45〜16:30)
本講では、主にバイオ医薬品およびワクチンの開発QC担当および申請データ取得を予定されている方に、バイオ医薬品およびワクチンの開発における規格試験及び糖鎖関連品質試験方法の設定とバリデーションを実施する上で実務的な重要ポイントについて実例を交えながら説明を行う。
- 規格設定・バリデーション実施方法に関する実務的な知識
- 規制当局の考えに応じたデータ取得方法
- 糖鎖関連試験の実務的な知識
- 規格試験設定に関するレギュレーション
- 規格設定に関する基本的な考え方
- 規格設定の手順
- 安定性試験と規格設定
- 規格試験方法の確立と規格値設定根拠の実務的な考え方 (事例紹介)
- 製造方法における糖鎖構造管理方法
- 開発初期における糖鎖構造と機能の評価方法
- 糖鎖関連試験方法
- 分析バリデーション実施に関する基本的な考え方
- 分析能パラメータの評価ポイント
- 基準値設定の根拠
- 開発段階における分析バリデーション
- バイオ医薬品の糖鎖関連試験及び品質試験法における性能評価手法 (事例紹介)
- 抗体の糖鎖プロファイル分析
- 特異性評価
- 真度評価
- 精度評価
- ペプチドマップ試験法
- 特異性評価
- 精度評価