ナノファイバーが本当の意味で広く普及し、社会を支える基盤技術となるためには、ナノファイバーの構造制御とナノファイバー自体の機能付与が重要となる。
本講義では、ナノファイバーを規則的に配列させナノ空間を作る、ナノファイバー単体の基礎物性はどの程度か、ナノファイバーにいかに機能を付加させ、エネルギー分野や環境分野に応用させるかを紹介する。
- ナノファイバーの作製法と物性評価
- エレクトロスピニング法 (電界紡糸法)
- ナノファイバー構造や径に与える高分子構造、溶媒、粘度とうの影響について講演する。
- ナノファイバーの作製とその構造体制御
- 3次元構造体の作製方法や得られた構造体の特性に関して、最近の国内外の情報も加え解説する。
- ナノファイバー単体の基礎物性
- ナノファイバー単体の評価はこれまで殆ど明らかにされていない。ナノファイバー1本の物性情報を説明する。
- 表面特性制御
- ナノファイバーが持つ超表面積をいかに利用するかを、国内外の情報も加えて詳説する。
- 機能性ナノファイバー
- 導電性ナノファイバーの作製
- 従来の焼成法と我々が開発したイオン照射法でのナノファイバー炭素材料の比較を行い、導電性ナノファイバーの
特性について。
- プロトン伝導性ナノファイバー
- プロトン伝導性ナノファイバーを燃料電池の高分子形電解質膜に用いた新しい電解質膜について解説すると共に、
伝導性、安定性、ガスクロスオーバー等の問題を解決する全く新しい電解質膜を紹介する。
- アニオン伝導性ナノファイバー
- アニオン伝導性ナノファイバーを用いたアニオン型燃料電池の可能性を講演する。
- リチウムイオン伝導性ナノファイバー
- ナノファイバーが持つ特異な超イオン輸送を利用すると、これまでにない全く新しい全固体型二次電池の開発が可
能になる。その固体電解質膜について講演する。