第1部 高分子アクチュエータの基礎,概要
(2015年7月21日 12:20〜13:50)
高分子アクチュエータは高分子ベースのアクチュエータデバイスであり、その高分子材料特性に基づく特徴から、今までにない様々な応用への展開が期待されている。本講演では、代表的 高分子アクチュエータデバイスの基礎と応用の展開に述べる。
- 高分子アクチュエータの基礎
- 一般的特徴
- 代表的な高分子アクチュエータの材料
- ゲル
- イオン導電性高分子
- 導電性高分子
- カーボンナノチューブ
- 誘電エラストマー
- 液晶エラストマー
- 電歪ポリマー
- 高分子アクチュエータの応答モデル
- イオン導電性高分子の応答モデル
- 誘電エストマーの応答モデル
- 高分子アクチュエータの応用
- 医療福祉機器への応用
- 携帯電子機器への応用
- 自動車への応用 2-4 その他様々な応用
第2部 光応答型高分子ゲルアクチュエータの開発とその応用
(2015年7月21日 14:00〜15:00)
分子は光を照射する事により、基底状態から励起状態になります。基底状態と励起 状態は光学的には異なる物質として扱うことができ,屈折率も異なります。しかし,一般的に励起状態に なった分子はすぐに基底状態に戻ってしまうため,光を照射しても物質は全体的に基底状態の屈折率と 殆ど変わらない値になります。 分子の励起状態寿命を長くすることで物質の励起状態分子の寄与を大きくし,光による屈折率変化を 起こす材料の作製を目指しています。新架橋剤の合成,オリゴマーの剛直性,ゲルを構成するモノマー の条件を最適化,ゲルアクチュエーター高効率化の研究について解説します。
- 光応答性ゲルアクチュエーターの概要
- 基材となるゲルの構成と構造
- モノマー,オリゴマー,架橋剤,他
- ゲルの構造と光応答性
- 光による材料における屈折率の変化,基底状態と励起状態とは?
- アクチュエーターとしての動作メカニズム
- 光応答性ゲルアクチュエーターの応用,用途
- アクチュエーターとしての性能,機能
- 考えられる用途
- 今後の技術課題
第3部 PVCゲルアクチュエータの 開発とその応用
(2015年7月21日 15:10〜16:40)
- PVCゲルアクチュエータの作製
- ゲル膜の製作,陽極と陰極の配置
- PCV素材の伸縮特性
- ゲルの剛性
- PVCゲルアクチュエータの動作原理
- メッシュ状陽極とゲル界面での変形
- 電圧印加と収縮-伸縮動作のメカニズム
- PVCゲルアクチュエータの特性
- 印加電圧と収縮率と応答性
- 電圧の増減と剛性の増減
- 柔軟性,小型軽量化,低消費電力化,静音性,その他
- PVCゲルアクチュエータの応用
- 医療・介護機器
- パワーアシスト製品,その他
- 今後の課題
- 発生応力の増大と印加電圧の低電圧化
- ゲル厚の薄膜化,陽極の形状の最適化,材料の改良