放電プラズマ・ミリ波焼結による低温・高速な材料合成技術とその応用

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本セミナーでは、ミリ波加熱プロセスにおける材料合成の基礎から解説し、熱制御、大型化の課題について詳解いたします。

日時

中止

プログラム

放電プラズマ焼結 (SPS) 法による材料合成技術の開発とその課題

(2015年6月9日 10:10〜12:10)

放電プラズマ焼結法 (Spark Plasma Sintering) は、パルス通電プロセッシングの一つとして日本で生まれ育った純国産技術であり、セラミックス金属ポリマーから複合材料まで様々な材料の焼結、接合 、合成等を可能とする次世代型の材料加工法である。難焼結材料の焼結が容易であり、低温から2000℃以上までの幅広い対応温度領域を有し,迅速焼結を行うことも可能である。
本講座では、SPS法の概要や最近の技術動向、課題について考察するとともに今後の展望について言及する。

  1. 材料プロセッシングにおける特徴
    1. 他プロセスの比較によるSPS法の特徴
    2. 放電プラズマ焼結 (SPS) 法の原理
  2. 放電プラズマ焼結 (SPS) 法による材料合成技術の開発
    1. 多孔質 (ポーラス) 材料への応用
    2. ナノ構造材料の焼結
    3. セラミックス系材料の焼結
    4. 傾斜機能材料 (FGMs:Functionally Graded Materials) の焼結
    5. 電子材料、バイオ材料の焼結
    6. その他実用材料の焼結
  3. 今後の課題

ミリ波を利用した非平衡材料プロセッシング技術の開発とその課題

(2015年6月9日 13:00〜14:30)

本講座では、ミリ波を利用した非平衡材料プロセッシング、特に機能性固体材料合成に係る特徴を概説し、その特徴を活かした材料プロセスについて紹介する。
ミリ波を利用した材料プロセッシングでは、電気炉を代表とする熱平衡プロセス、およびレーザー・PVD・CVDに代表される非平衡プロセッシングとは異なる利点が存在する。
一方で、ミリ波プロセッシングに特有の困難さに出会うこともある。本講座においては、ミリ波を利用した非平衡材料プロセッシング開発の実例を踏まえながら、直面した課題や、その克服についてもできる限り紹介し、本技術の有用性や発展性をお伝えしたい。

  1. 材料プロセッシングにおけるミリ波の特徴
    1. 他の材料プロセスとの比較による、ミリ波材料プロセスの特徴
    2. ミリ波を利用した「非平衡」材料プロセッシングとは
  2. ミリ波照射による非平衡プロセッシング技術の開発
    1. ミリ波照射による金属粉末の窒化
      1. さまざまな金属材料粉末のミリ波照射による窒化反応
      2. 窒化チタンの大気中での合成
      3. 種々の基材へのミリ波照射による窒化チタンコーティング
    2. ミリ波照射による磁性体の特異組織制御
  3. ミリ波を利用した非平衡材料プロセッシング技術の課題
    1. プロセスにおける熱制御における課題
    2. 大型化におけるミリ波材料プロセッシングの課題

ミリ波照射による物質移動の促進とセラミックスの低温・迅速焼成

(2015年6月9日 14:45〜16:15)

 マイクロ波 (microwave) は電磁波のうち、波長1mm~1mの帯域にあるものの総称 であり、中でもマグネトロン管から発振される周波数2.45GHz (波長12.2cm) のマイクロ波は家庭用電子レンジをはじめさまざまな産業用途に広く利用されている。  センチ波ではなくミリ波を使用することにより、均質な電磁界分布が得られ、 反応容器を小型化しても大型対象物の均一加熱が可能となる。特に誘電率の温度依存性による影響が低減できるため、センチ波加熱でしばしば見られる熱暴走を抑制できることは大きな利点である。  更にセラミックスに対しては非熱効果を含む強い電界効果により、拡散が増速 され低温での緻密化が可能となり、低温迅速焼結の例が報告されている。特にこの効果はミリ波加熱で顕著である。また結晶粒成長の抑制のため、高強度化も実現している。加えて、準安定相の低温固化、選択加熱を利用した組織制御など、 通常の加熱方法では得られない組成や組織の材料が得られるなど魅力的な加熱方法といえる。 講演者らは難焼結材料へのミリ波加熱を一次焼結適用すると引き続くポストHIPによる完全緻密化に有利な組織が得られることを見出している。またミリ波加熱により相互拡散が促進され、イオン伝導やクリープ変形が促進されるとの知見を得ている。これらについて紹介する。

会場

株式会社 技術情報協会
141-0031 東京都 品川区 西五反田2-29-5
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