本セミナーでは、断線しない電子回路の印刷技術、配線材料を詳解いたします。
(2015年5月21日 10:00〜11:20)
フレキシブルプリント配線板 (以下、FPC: Flexible Printed Circuits) は、硬質配線板 (PCB) に対する、いわゆる“柔軟な配線板”の総称である。今日FPCは、スマートフォン、タブレットPC、デジタルカメラ、光ディスク、小型HDDなどあらゆる小型電子機器に応用展開されている。これらのFPCのニーズは、FPCが柔軟なプラスティックフィルムで構成されているために「静的曲げ (折り紙機能) 」と「動的曲げ (摺動機能) 」の2つの機能を併せ持つためにある。
しかしながら、FPCは「曲げや柔軟性」には対応するが、所謂「ストレッチャブル (伸縮性) モード」には対応できない。正確にいうと、FPC外形性状をスプリング性状などに成形することにより、伸縮性を発現できるが、それでも対応できない伸縮モードがある。それは、スプリングのように一方向だけでなく、多方向に引っ張り伸ばしたり縮めたりする伸縮モードである (絆創膏のような伸縮特性) 。曲面筐体などへの曲面追随性などが要求される際に必要となる。この伸縮機能を付与したものを当社では、伸縮 (ストレッチャブル) FPCと呼んでいる。伸縮 (ストレッチャブル) FPCは、メディカルケア、スマートフォン、ロボット、車載など多様なウエアラブル用途に用途展開できると考えている。
(2015年5月21日 11:30〜12:50)
フレキシブルデバイスとは折り曲げや巻き取りが可能な電子機器の総称であり、これまでにない新規用途の創出や生産効率の著しい向上が期待できることから、今後の市場規模の拡大が予想され、国内外で研究開発が進められている。フレキシブルエレクトロニクスを構成する要素技術には、これまでの曲がることのないエレクトロニクスデバイスにおける要素技術とは異なる特性が求められる。中でもデバイスやチップ間で電気信号を相互にやりとりするための微細配線には、従来要求される導電性や基板との密着性、生産性に加え、柔軟性といった特性も必要とされる。本講演では上記内容について詳しく紹介・解説する。
(2015年5月21日 13:30〜14:50)
より高い生体親和性を目指して、超薄型、超軽量、超フレキシブルなどの機能が追求された新しい生体センサが活発に研究されています。本講座では、印刷プロセスを使った大面積センサの作製プロセスについて紹介します。超薄型フィルム上に低温でデバイス形成できる、低温焼結型の高精細インクジェット印刷装置用の銀ナノ粒子インクや、超柔軟なフィルム上でも断線の起こらない印刷配線の密着性制御等について紹介します。
(2015年5月21日 15:00〜16:20)
ウェアラブルデバイスが今後世の中に広く浸透するためには、デバイスを装着する際に違和感がなく、無理することなく使用できることが必要となる。従ってウェアラブルデバイスのフレキシブル化やストレッチャブル化する技術の開発は今後ますます重要になってくる。
そこで本講演ではその具体例としてフレキシブル・ストレッチャブル圧力センサーとその作製技術について解説する。