(2015年5月9日 13:00〜14:15)
病院は、診療報酬改定がある度に、どんな病床を選択すればいいのか、どうすれば加算が得られるかなどに悩むことになります。しかしこれはあくまでも病院内部における単価アップやコストダウン、或いは厚労省で考えている病院としての機能の持ち方の議論であり、競争が激化する現状において、集客の本質に迫る議論ではないと考えます。
企業的な視点で考えれば、集客、或いはマーケティングという議論は、いかにコスト効率の高い方法で顧客を集めるかということにつきます。例えばダイレクトメールは一件ローコストに見えても、その開封率やヒット率などを考慮すると決して効果効率が高いものではないという見方もあります。地域連携しかりです。地域の開業医に対して集客のためのセミナーに高いお金を投資しても、既に深い関係にある開業医しか参加してくれないのではどうしようもないものです。
マーケティングは科学です。疾患を見ても、その性質上、近隣からしか集客が期待できないものもあれば、広域から集める必要がある疾患もあります。紹介件数の増加にしても、それは新規開拓を狙うのか、リピートアップを狙うのか?ではどうしてリピート数に大きなバラつきがあるのか。本講義では病院の収益メカニズムや集患に関する科学的なアプローチをその事例とともにご紹介します。
(2015年5月9日 14:20〜15:35)
2015年10月の再増税は1年半延期となりましたが、2014年の増税による収益悪化は全国の病院にとって喫緊の経営課題であることは言を俟ちません。かといって材料コスト・委託コストは病院の機能や病床規模、そして地域性などを無視してベンチマークするとサプライヤーとの関係を悪化させる原因になりかねませんし、コストは下がったものの職員のモチベーションを下げてしまったり患者さんに不便をかけてしまったらなにをやっているのかわからなくなります。
全国の様々な設立母体での経験則を余すことなく披露させていただきますので、どうぞ病院に持ち帰ってみてください、いまこそ、ローコストで最大の患者満足度を目指すには絶好のチャンスです!
(2015年5月9日 15:45〜17:00)
2009年度、各地の病院を訪ねてみると、急速に経営が悪くなっています。2009年頃の病院経営の状況に似ている。2009年から25年までの間、診療報酬改定などもあり、病院経営は、一息をついていました。この間、各病院では経営改革プラン等を実行し、病院の経営形態の見直しも行い、色々なことをやってきました。しかしながら、いまの経営状況をみると、どこかおかしい。消費税の影響か、診療報酬のあり方か、どこに原因があるのだろうか。過去、金沢病院において経営改善に取り組んだ経緯と、その効果があったのか、なかったのか、お話しします。
「井の中の蛙、大海をしらず」とは自分のこと、「良薬、口ににがし」とは!