自動車の熱管理による航続距離向上

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プログラム

第1部 自動車の熱管理技術と課題

(2015年5月13日 12:30~13:30)

 ガソリン車,ハイブリッド自動車,燃料電池自動車,いずれも熱マネージメントによるエネルギー 効率と熱的快適性の両立に関する技術はクルマづくりの重要課題に位置付けられる。  プリウスな どへの採用事例の紹介を交えながら解説すると共に,今後の自動車熱マネージメントのあり方に ついて考えて行きたい。

  1. 熱マネージメントの目的
    1. 自動車における熱需要,熱損失,スタート時,運行時,他
    2. 燃料消費とエネルギー効率の考え方
    3. 燃費の季節変動
      • 快適性との両立
      • 冷暖房時の熱エネルギーフロー
  2. 自動車における熱マネージメントの考え方
    1. 熱供給量低下に対応した需要低減
      • エンジン車室等のヒートマス, 放熱ロス→ 熱需要低減
      • エンジン,T/Mの低温効率改善
      • 低温フリクション低減
      • 断熱材/遮熱ガラス
    2. 熱需給のミスマッチ
      • 時間的なズレと空間的なズレ
      • 蓄熱:顕熱蓄熱,潜熱,化学蓄熱 ・熱輸送:排気熱回収,熱分配ループ
    3. 効率よく熱を創る
      • ヒートポンプ
    4. 熱供給過多:夏or高速走行etc.
      • スターリングサイクル
      • 冷却水熱源ランキンサイクル
      • 熱電発電とその材料 ・廃熱冷房
      • 廃熱回収による冷熱・温熱生成
  3. グローバル時代における自動車熱マネージメントの重要性
    1. 【欧州】エコイノベーションクレジット
    2. 【米国】オフサイクル技術クレジット
    3. その他
  4. 今後の熱マネージメント
    1. 自動車メーカーとしての研究開発
    2. 化学業界,機械業界への期待

第2部 自動車と断熱技術 次世代自動車に求められる断熱

(2015年5月14日 13:45〜15:00)

これまで高温部の遮熱を除き自動車ではあまり断熱技術は注目されてこなかったが、次世代自動車では重要であり断熱技術が開発されている。
  1. これまでの自動車と断熱技術
  2. 自動車を取り巻く環境、断熱ニーズの高まり
    1. さまざまな規制、情勢の変化
    2. 従来の断熱技術
    3. 新たな断熱ニーズ
  3. 電気自動車の開発と熱管理
    1. 電気自動車の特徴
    2. 電気自動車の冷暖房
  4. 自動車の材料転換傾向
  5. 自動車に求められる部位別断熱技術

第3部 調光ミラーガラスの特性と自動車における スマートウインドウへの応用の可能性

(2015年5月13日 15:15〜16:30)

 自動車,特にハイブリッドカーや電気自動車における冷暖房負荷を大きく低減できる材料として、 窓ガラス自身で日射を直接制御するスマートウインドウが注目を集めている。  様々な種類のスマー トウインドウについて概説すると共に、透明から鏡に変化することでより大きな省エネルギー効果を 持つ調光ミラーガラスについて、その原理及び開発に関する最新情報紹を介する。

  1. スマートウインドウ技術とは
    1. 窓におけるエネルギーの出入り
    2. 窓の省エネルギー性能
    3. 省エネルギー性能の評価
    4. 様々な調光ガラス
  2. スマートウインドウ技術の特徴、現状と課題
    1. エレクトロクロミック・ウインドウ
    2. サーモクロミック・ウインドウ
    3. サーモトロピック・ウインドウ
    4. ガスクロミック・ウインドウ
  3. 調光ミラーデバイスの特徴と開発動向
    1. 調光ミラーとは
    2. 調光ミラー薄膜の作製と評価
    3. ガスクロミック調光ミラー
    4. エレクトロクロミック調光ミラー
    5. 耐久性の向上
  4. 自動車および車両・移動体分野への応用可能性
    1. 自動車ガラスへの応用
    2. 鉄道,航空機ガラスへの応用
    3. 水素センサへの応用

第4部 熱線反射フィルムによる車内の日射制御

(2015年5月14日 10:00~11:15)

 近年の電気自動車などの普及に伴い,快適性向上に利用されるエネルギーが占める割合が増大している。  自動車の車室内の温熱環境は,建造物と比較して日射の影響を強く受けるので,パッシブな 手法である熱線反射フィルムにより車室内の温熱環境の改善を試みたので,その事例を報告する。

  1. 自動車内の温熱環境
  2. 輻射熱伝達の基礎
  3. 太陽と日射
  4. 熱線吸収フィルムと熱線反射フィルム
  5. 熱線反射フィルムによる日射制御

第5部 高効率熱電変換材料の現状と自動車応用

(2015年5月14日 11:30〜12:45)

 自動車における熱電発電の設置場所を触媒以降とすると、対応温度域は室温~500℃となる。  この温度域に対応する熱電変換材料の開発現状、自動車応用に向けた課題と展望を紹介する。

  1. 熱電変換とは
    1. 熱電変換の基礎
    2. 材料研究のトレンド
    3. 熱電素子の基礎
  2. 日本における熱電素子開発の現状
    1. 熱電発電の実用化例
    2. 今後の熱電発電の応用
    3. 日米の高効率発電素子
    4. 日本で開発された熱電発電素子
  3. 欧米の素子開発の現状
    1. 欧米の燃費事情
    2. 米国の現状
    3. EUの現状
  4. 材料課題と展望
    1. 燃費からみた課題
    2. 熱マネージメントから見た課題
    3. 自動車と熱電発電

第6部 パラフィン系潜熱蓄熱材料の特性と (自動車を含めた) その用途展開

(2015年5月14日 13:30〜14:45)

 パラフィン系潜熱蓄熱材料の特性について理解して頂き、どのような用途へ展開出来る可能 性があるのか発想を広げて頂きたい。

  1. 蓄熱技術
    • なぜ今、蓄熱技術が必要なのか
  2. 潜熱蓄熱材料
    • 取扱いが容易なパラフィン系潜熱蓄熱材料とは
    • パラフィン系潜熱蓄熱材料の特性について
  3. 用途展開
    • 自動車,ビル空調,定温輸送,建築

第7部 自動車用窓ガラスの遮熱化と求められる特性

(2015年5月14日 15:00〜16:15)

 高性能な遮熱窓ガラスは、車室内に快適性をもたらす。また、夏場のエアコン負荷を低減すること によってガソリン車の二酸化炭素ガスの排出量を削減し、電気自動車の航続距離を向上させる。  本発表では、自動車用窓ガラスの基礎 (種類、製造方法、規格) とともに、遮熱ガラスの歴史と種 類、特性、今後求められる特性を解説する。

  1. 自動車用窓ガラスの基礎
    1. 自動車窓に用いられる板ガラス
    2. 自動車用窓ガラスの種類
    3. 自動車用窓ガラスに求められる基本的特性
  2. 遮熱ガラスの性能指標
    1. 光 (電磁波) と太陽光 2-2 ガラスのTTS
  3. 従来の遮熱ガラス
    1. ガラス自体による遮熱
    2. フィルムの貼合による遮熱 (単板ガラス)
    3. 膜形成による遮熱 (単板ガラス)
    4. PVB 樹脂による遮熱 (合わせガラス)
    5. 膜形成による遮熱 (合わせガラス)
  4. 遮熱ガラスを取り巻く状況例
    1. CARB によるクールカー規制 (米国カリフォルニア州)
    2. 求められた特性
  5. 新しい遮熱ガラス
    1. 遮熱ガラスの設計指針
    2. 遮熱ガラスの実例
    3. 遮熱性の評価 (ラボ、実車)

会場

株式会社 技術情報協会
141-0031 東京都 品川区 西五反田2-29-5
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