本セミナーは、凝集体の特性解析や規格設定の基礎から解説し、関連する最新情報やバイオ医薬品製剤およびそれらを臨床用量で調製した注射剤中に含まれている凝集体に関する知見を紹介いたします。
(2015年5月28日 14:30〜16:15)
近年種々のバイオ医薬品が上市され、がんを始めとした治療に使用されているが、バイオ医薬品中に含まれる凝集体に関しては、情報が少ないのが現状である。特に、バイオ医薬品が最終的に患者に投与される注射剤の状態での評価は少ない。本講演では、演者がこれまで行ってきた現在バイオ医薬品製剤およびそれらを臨床用量で調製した注射剤中に含まれている凝集体に関する知見を紹介する。
バイオ医薬品製剤は液剤や凍結乾燥製剤として医療現場に提供される。実際患者に投与する場合には、多くの場合これらの製剤を輸液に希釈 (凍結乾燥製剤の場合には溶解後希釈) して投与される。通常、この段階ではクリーンベンチや安全キャビネットで無菌的な調製が行われる。しかし、この操作の過程でも凝集体形成が認められるケースが存在する。本講演では、具体例を交えながらバイオ医薬品に含まれる凝集体について紹介する。
(2015年5月28日 16:30〜19:15)
「バイオ医薬品に含まれる凝集体は、免疫原性の原因となると懸念されており、そのため適切なモニタリングと制御が必要となりつつある。本講座は、バイオ医薬品の現状及び今後求められる凝集体の特性解析や規格設定についての理解を目的とする。そのため、凝集体の分類と分析方法について、実際のデータを交えながら解説する。また、昨年FDAより発表されたガイダンスやUSP787などの凝集体に関連する情報についても紹介する。