ロボットが司法試験に合格し、人工知能が弁護士の職を奪う日が来ようとしている。Googleなどが開発している自動運転車の販売が始まると、タクシーや長距離トラック運転手が失業する。米国社会で危機感が忍び寄っている。運転手の次は、弁護士や医師のような知的労働者・高度専門職がロボットに置き換わると危惧されている。人工知能やロボットはどう進化し、社会生活に如何に影響するのか、最新動向を報告する。 Googleが人工知能ベンチャー「DeepMind」を買収し、技術強化を加速している。DeepMindは驚異的なスピードで学習する人工知能。Googleは自動運転車などへの適用を視野に入れている。一方、米国では人工知能が人間を凌駕するとの脅威論が浮上し、安全性に関する議論が活発になってきた。 ロボットが一気に生活の中に入ってきた。ロボットが店員に代わり、買い物の手伝いをする。Microsoftは、ビル施設の警備でロボットを導入。実際に、店舗でロボットが商品を説明し、売り場まで道案内をしてくれた。ロボットの実力を実感し、急速に普及する兆しを感じた。同時に、考えさせられるシーンにも遭遇した。 Google自動運転車は、シリコンバレーで集中的に走行試験を展開。自動運転車を頻繁に見かけるだけでなく、一緒に道路を走行する機会が増えた。並走してみると、自動運転車は安全であるが、風変わりな運転スタイル。万が一事故を起こした際は、誰が責任を負うのか。そもそも、自動運転車を“運転“するには免許証がいるのか。激変が予想される、カリフォルニア州のクルマ社会を考察する。