本セミナーではデジタルサイネージに関する総務省を中心とした取組みと、国内外の最新のデジタルサイネージの動向について解説を行う。ICT関連業界の方々には新規参入の可能性を探ることができる。
- 2020年オリンピック・パラリンピックの開催に向けて、飛躍的にデジタルサイネージの利用が拡大する。しかし、オリパラはきっかけであって、開催後も含めた有効利用のためには、災害発生などの緊急時の情報源としての「Lアラート」などとの接続が必要だ。また多言語対応、Wi-Fiなどの利用、スマートフォンとの連携など、デジタルサイネージのみならず、さまざまなICT技術やインフラがこれに関わってくる。
これら実現のために総務省の「2020年に向けた社会全体のICT化推進に関する懇談会」の中にデジタルサイネージワーキンググループが設置され、業界団体である「デジタルサイネージコンソーシアム」とともに検討を進めている。こうした国のデジタルサイネージ関連の施策について解説を行う。
また実際の利用シーンや、2020年に向けた市場拡大と利用促進に向けた技術やコンテンツに関する動向を解説する。NHKとデジタルサイネージコンソーシアムが共同で行う8Kサイネージプロジェクトの紹介も行う。さらに3月10日からラスベガスで開催される「Digital Signage Expo」の内容もレポートする。同展示会は世界最大のデジタルサイネージの展示会であり、北米市場の最新の技術やユースケースの動向を知ることができる。講師は6年連続で参加しているので、これらを定点観測的に見ていく。
1. 2020年に向けた社会全体のICT化推進に関する懇談会
~デジタルサイネージWGの取組み~
(2015年3月30日 14:00〜15:00)
- 2020年に開催される「東京オリンピック・パラリンピック競技大会」は、我が国の世界最高水準のICTを世界に示す絶好の機会である。総務省では、「2020年に向けた社会全体のICT化推進に関する懇談会」を開催し、大会を契機とした我が国の持続的成長を見据え、具体的推進策について検討を行っている。特にデジタルサイネージは、Wi-Fiやタブレット等との連携、多言語への対応等の有効な手段としても期待され、ワーキンググループにおいてその普及促進に向け議論中であり、現在の検討状況をご報告する。
- ICT関連の普及予測について
- 2020年に向けた社会全体のICT化推進に関する懇談会について
- デジタルサイネージWGの検討状況について
- デジタルサイネージの災害時等での活用について
- デジタルサイネージへの多言語対応に関する期待値について
- 質疑応答/名刺交換
2. 2020年に向けたデジタルサイネージの拡大戦略
(2015年3月30日 15:10〜17:00)
- 2020年はデジタルサイネージにとって重要なマイルストーンになる。国の施策と国内外の状況を最も熟知している立場から、以下のポイントについてのリアルな考察を行う。
- オリンピックにおけるおもてなしサイネージのあるべき姿
- 案内板、多言語対応、スマートフォン連携といったキーワードが踊る中で、オリンピックでのデジタルサイネージのあるべき姿をWi-Fi、Beaconなどの周辺関連技術との関係性も含めて考察する。
- オリンピック終了後の活用
- 終了後に「墓石サイネージ」にしないための継続利用について、コンテンツ、運用、資金、公的助成のそれぞれの観点から具体案を示す。
- 緊急災害時のデジタルサイネージの対応と課題
- 緊急時にデジタルサイネージは果たせる、果たすべき具体的かつ現実的な内容について指摘した上で、既存のLアラートとデジタルサイネージの接続における課題と、代案を示す。
- 国内外のデジタルサイネージ最新動向
- ハイエンドからローエンド、4Kサイネージ、UIやUXなどの事例を示す。またマーケティングやコミュニケーションデザインの視点からみたデジタルサイネージについても解説する。
- 米国デジタルサイネージエキスポ報告
- 昨年あたりからGoogleやIntelがサイネージに注力してきた。6年連続参加している視点で、日本市場にとって重要と思われる点をピックアップして報告したい。
- 8Kデジタルサイネージ
- 2020年以降を見据えて、NHKとデジタルサイネージコンソーシアムでは「8Kサイネージプロジェクト」を開始した。世界初の8Kサイネージコンテンツの制作を含めたプロジェクトの内容を紹介する。
- 質疑応答/名刺交換