第1部. 神経精神科からみた繊維筋痛症の治療法
(2015年4月3日 10:00〜11:00)
- 線維筋痛症とは
- 現在の治療方法
- 臨床試験
- 試験デザインの構築、エンドポイント設定の考え方
- ドロップアウトを防ぐ臨床デザイン
- 評価スケール、効果判定について
- ドロップアウトの判断
- 今後期待される薬物について
第2部. 慢性痛における臨床試験デザイン・評価方法
(2015年4月3日 11:15〜12:45)
近年、神経障害性疼痛や線維筋痛症などの慢性疼痛に対する新薬開発が積極的に進められている。本講座では、神経障害性疼痛を中心として、慢性疼痛に関する外国での開発ガイドライン、臨床試験デザインやその評価方法等を概説し、臨床試験の実例や留意点についても紹介したい。
- 慢性疼痛治療薬の開発戦略について
- 外国における開発ガイドライン (欧州、米国)
- 広い適応症取得のために臨床試験で評価
- 検討すべき病態
- 臨床試験の実施方法について
- 臨床試験デザインの種類・特徴
- 主に用いられる評価項目
- 臨床試験結果の解釈
- 実例紹介:プレガバリン
- 開発戦略
- 臨床試験デザイン
- 慢性疼痛の臨床試験実施における課題
第3部. 整形外科からみた今後の慢性疼痛治療と必要な治療薬について
(2015年4月3日 13:30〜15:00)
本講演では、整形外科臨床医としての立場から、慢性疼痛治療の現状と問題点を説明し、今後臨床の現場から必要とされる薬剤のあり方や臨床試験の考え方について述べることとする。
- 整形外科領域のおける慢性疼痛治療の現状と問題点
- 主に関節痛を来す疾患
- 主に神経痛を来す疾患
- 関節痛 (主に侵害受容性疼痛) の治療
- 神経痛 (主に神経障害性疼痛) の治療
- 整形外科から求められる今後の慢性疼痛治療薬開発のあり方
- 整形外科医が求める臨床試験デザインと評価項目
- 疼痛の具体的評価方法
- 規制当局側のあり方と基本的考え方
- 今後の整形外科領域の医薬品開発に求められること
第4部. 疼痛治療薬開発のために最適な疼痛モデルとその評価系の選択ポイント
(2015年4月3日 15:15〜16:55)
新規鎮痛薬開発のためには、標的とする分子に応じた適切な疼痛モデルとその評価系の選択が重要である。しかし、一般的によく用いられる疼痛モデルや評価系 (例えば末梢性神経障害性疼痛モデルでvon Freyフィラメントテスト) でも最近、ヒトへの外挿性において疑義が生じてきた。本講演では、疼痛治療薬開発のために最適な疼痛モデルとその評価系の選択ポイントを紹介する。
- 痛みの基本的理解
- 痛みの種類と症状
- 急性痛と慢性痛
- 各種疼痛モデル
- 炎症性疼痛モデル
- 関節リウマチ/変形性関節症モデル
- 術後痛モデル
- がん性疼痛モデル
- 末梢神経損傷による神経障害性疼痛モデル
- 糖尿病性末梢神経障害モデル
- 抗がん剤誘発末梢神経障害モデル
- 脱髄性疾患に付随する疼痛モデル
- 線維筋痛症モデル
- 膀胱痛モデル (新たな間質性膀胱炎モデル)
- 新たなしびれ動物モデル (後肢虚血/再灌流モデル)
- 痛みの評価法 誘発痛と自発痛、自発痛はどのように評価できるか?
- 疼痛モデルと評価系の選択ポイント