第1部 インクジェットヘッドの構造と吐出安定化技術
(2015年4月10日 10:00〜11:20)
本講演では、各種インクジェット方式 (プリントヘッド) と特徴を紹介し、インクジェットプリントヘッドの今後の進化の方向性や見通しについても説明します。またプリントヘッドの安定吐出を維持するためのメンテナンス技術や周辺システム技術も説明します。
- インクジェット方式と特徴
- インクジェット方式の分類
- 連続噴射型
- オンデマンド型
- サーマル方式とピエゾ方式の比較
- その他方式
- 液体の吐出限界
- 各種産業応用に用いられている方式
- ヘッド技術進化の方向性と見通し
- サーマルインクジェットとピエゾインクジェット
- サーマルインクジェット方式の吐出原理
- サーマルインクジェット方式の駆動とヘッド構造
- ピエゾインクジェット方式の吐出原理
- ピエゾインクジェット方式の駆動とヘッド構造
- 吐出特性の変動要因と対応
- 吐出安定化技術
- メンテナンス技術
- 吐出不良の検出と対応
- インク循環システムと脱気
第2部 インク液滴形状のシミュレーション技術と高精度予測
(2015年4月10日 11:30〜12:50)
本講演では、主にプリンタブルエレクトロニクスにおいて重要となるインク液滴の基板上への濡れ広がりを高速かつ高精度に予測するためのシミュレーション技術について紹介します。また、印刷技術がエレクトロニクスに利用されている例として、最近の高移動度有機トランジスタ開発の動向について紹介します。
- 背景
- プリンテッドエレクトロニクス
- 各種印刷法
- インク液滴形状のシミュレーション技術と高精度予測
- 親水/撥水処理パターニング
- インクの重ね塗り
- ナビエ・ストークス方程式によるシミュレーションの問題点
- エネルギー最小化法によるシミュレーションの課題
- 最急降下法と直接探索法
- ハイブリッド法
- 収束性の比較
- シミュレーション結果の検証
- 実験結果との比較
- シミュレーションソフト「HyDro」の紹介
- エレクトロニクスへの応用
- 有機トランジスタの最近の進展
- ダブルショットインクジェット法による有機半導体単結晶印刷
第3部 プリンテッドエレクトロニクス用ナノ粒子インクの開発と微細配線形成
(2015年4月10日 13:30〜14:50)
金属インクの描画と焼成によって導電パターンを得るプリンテッドエレクトロニクスについて、特にナノインク開発の観点からの技術について解説します。ナノインクは微細配線に欠かせない材料ですが、これまでのミクロンサイズの粒子から作られた導電インク、導電ペーストとは性質が大きく異なります。これらのナノインクの特徴、用途に加え、業界動向についても紹介します。
- プリンテッドエレクトロニクスとは
- プリンテッドエレクトロニクスの定義
- プリンテッドエレクトロニクスの用途
- プリンテッドエレクトロニクス用ナノインク
- ナノインクの必要性
- さまざまなナノインク
- 金属ナノ粒子
- 酸化物ナノ粒子
- 合金ナノ粒子・複合ナノ粒子
- ナノインクの性質
- プリンテッドエレクトロニクス用ナノインクによる微細配線形成
- 微細配線を形成するために必要なこと
- ナノインクの描画・印刷方法
- ナノインクの焼成プロセス
- 微細配線形成の事例
- 今後の展望
第4部 インクジェットで安定吐出できる焼成フリー金属ナノインク
(2015年4月10日 15:00〜16:20)
近年、金属配線をインクジェット印刷で作成したいという要望が多くなってきています。当然ながら、インクジェット印刷にはそのために作られた金属ナノインクが必要となります。インクジェット印刷を標榜する金属ナノインクの種類は多く、その一方で安定吐出に問題があるものも多いために、思ったように使えないと苦労をされる方が非常に多いと感じます。
弊社のナノインクは低温プロセスで利用可能という従来にない特徴を有し、かつインクジェットで安定吐出可能なものです。このような材料がなぜ可能となるのか、従来の金属ナノインクと比較を行いながら、明らかにしていきます。
- 塗布用導電材料の背景
- 金属ナノインクの背景
- 焼成フリー金属ナノインクの概要
- インクジェット塗布用の焼成フリー金属ナノインク
- インクジェット印刷における応用例
- まとめ