プレス加工における、材料の変形原理と“われ”や“スプリングバック”などの成形不具合の対策技術について、基礎から応用までをわかりやすく解説します。 成形不具合の解析においては、材料の塑性変形特性について理解を深めることが大切ですので、材料試験法の基礎とそれから得られる塑性変形特性の評価方法について解説します。次に、プレス加工における材料の塑性変形特性の代表的不良現象である“われ”について、その発生メカニズム・評価方法・対策技術について解説します。 さらに、プレス加工における代表的な成形法である「絞り」と「曲げ」について、材料の変形モード・材料内部に発生する応力の様態・それらを塑性力学に基づいて計算する方法 (初等解法) について、基礎的な考え方を講義します。さらにそれらを踏まえて、絞りの成否に及ぼす影響因子と絞り限界の向上策、曲げ加工に伴って発生する“スプリングバック”の発生メカニズムとその対策技術について解説します。