導電性高分子は電解コンデンサの陰極,透明帯電防止および透明導電電極として実用化 され,太陽電池,EL,FETは実用化目前に,さらに,新規用途としてウエアラブル電極や熱電 変換材料としても注目を集めております。 用途により異なりますが,より一層の高導電化および高移動度化が要求されております。 導電性高分子の内でもPEDOT:PSSは有力な材料で,高沸点有機極性溶媒処理により1,000 S/cmの高導電化が可能ですが,最近では各種プロトン酸添加によりさらなる高導電化が図ら れています。またEDOTの気相重合法では8,000S/cmを超える高い電気伝導度を示す単結晶 ナノワイヤが報告されております。高移動度化の面ではp-型で14cm^2/Vs,n-型で6cm^2/Vs を超えるものが開発され,さらなる高移動度化を達成するための新しい考え方も提案されてい ます。 本セミナーではこれらの技術・応用の最新動向に加え導電機構について分かりやすくかつ詳 細に解説します。