有機EL封止材のフレキシブル化

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本セミナーでは、有機EL封止材のフレキシブル化について基礎から解説し、柔軟性とバリア性の両立、基材との密着性の向上、フレキシブル有機ELの課題原因と解決事例を詳解いたします。

日時

開催予定

プログラム

第1部 有機ELのフレキシブル化のための封止技術とその課題

(2015年4月7日 10:00〜11:20)

 有機ELはスマホ向けがブレークし、大きな市場を形成している。現状はサムソンの独占状態であるが、徐々に他のメーカーの参入も始まる。また、大型テレビや照明向けパネル事業立ち上げも本格化してきている。しかしながら、大型テレビは現時点では伸び悩んでいるし、照明もLEDに対し出遅れは否めない。どうすればこの状況を打破できるか。大きな期待は、有機ELならではの特徴を前面に押し出した機能開発である。液晶では実現困難なフレキシブル化こそ、今後追求すべき方向と考えられる。すでに、湾曲形状のパネル搭載スマホが市場導入されている。もちろん、今の形はとてもフレキシブルとは言い難いが、まずは始めの一歩である。  フレキシブル化の課題は数多いが、中でもフレキシブル封止が封止性能、生産性、コストのすべての面で高い壁となって立ちはだかる。高性能で効率の良い膜封止技術の完成こそカギを握る。現状は無機/有機多層膜が開発の主流であるが、まだまだ改善を要する。本セミナーでは膜封止を中心に、フレキシブル封止の現状と開発の今後の見通しについて、概要をわかりやすく述べる。

  1. 有機ELとは … 最近の動向
  2. 有機ELの基本特性 … 特徴と課題
  3. 有機ELパネルの封止技術
    1. 封止に要求される性能
    2. 中空封止
    3. MoistureGetter
    4. ガラス融着
    5. 固体封止
    6. 膜封止
  4. フレキシブル有機EL
    1. 有機ELフレキシブル化の意味
    2. フレキシブル有機ELの技術課題
    3. フレキシブル有機ELの封止構造と技術課題
      1. ラミネート構造
      2. 無機/有機多層膜封止
      3. フレキシブル封止として期待されるALD技術
  5. 将来展望 … プリンティングとR2R

第2部 常温接合法を用いた有機EL封止技術 -熱を使わない接合方法

(2015年4月7日 11:35〜12:55)

  1. 有機封止の歴史および現状
  2. 有機ELディスプレイ、有機EL照明の基板貼り合せへの要求特性
    ~硝子基板の場合およびフレキシブル基板の場合~
  3. 常温接合技術を用いた有機ELの封止技術
    1. 常温接合の原理 – 熱を使わない接合~ガラス、フィルム-ガラスなど異種材料の接合メカニズム~
    2. プロセスの精細説明
    3. 貼り合わせの事例紹介

第3部 OLED及び有機フィルムの開発動向-フィルムのバリア性と透明性の両立-

(2015年4月7日 13:35〜14:55)

 OLED (有機EL) は超薄型の面光源で、その柔軟性を活かした用途展開が期待されています。しかし、吸湿により暗くなる「ダークスポット現象」防止のため、高価なガラスフィルム封止が必要です。このため、有機フィルムを用いた低透湿化が検討されていますが、透明性の低下という問題も生じます。今回、OLED及びその封止部材 (特に、有機フィルム) に関して、現状課題とその対策について解説致します

  1. OLED
    1. 発光原理
    2. 開発経緯
    3. 用途展開
  2. OLEDの封止技術
    1. 封止方法
      • 気密封止
      • 樹脂封止
    2. 封止基材
      • 透明部材
      • 機能部材
      • 保護部材
  3. OLEDの課題と対策
    1. 発光技術
      • 発光効率
      • 耐湿性
      • 出射効率
    2. 封止技術
      • 気密封止
      • 樹脂封止
  4. OLED封止基材の課題と対策
    1. 低透湿化
      • 有機複合フィルム
      • 層間密着材料
    2. 高輝度化
      • 屈折制御
      • 界面密着
      • 反射加工
    3. フレキシブル化
      • 曲面加工
      • 折り曲げ
      • ウエアラブル
  5. その他
    1. 市場拡大
      • 情報、条件
    2. 競合技術
      • QLED等
    3. 部材の個性 (データシートだけでは選べない)

第4部 有機EL用封止材の 耐水性・ガスバリア性向上と高感度水分透過率測定法

(2015年4月7日 15:10〜16:30)

  1. 有機EL用封止材について
    1. 使用される樹脂系
    2. 封止材への要求特性
    3. 樹脂の評価手法
    4. 高分子材料の水蒸気透過率
  2. 水蒸気バリア性付与について
    1. 有機-無機複合化によるバリア性付与
    2. 金属蒸着によるバリア性付与
  3. 水蒸気バリア性評価
    1. JIS法
    2. 高感度水分透過率測定法
  4. デバイスを用いた実装評価 (有機ELへの応用)
    1. デバイスの構成例
    2. 特性評価の具体例
    3. 封止材の実装評価における課題
    4. 実装における水蒸気透過モデルの考察

会場

株式会社 技術情報協会
141-0031 東京都 品川区 西五反田2-29-5
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